【BOOK】「ペットと共生」啓発、究極的には幸せ創造 越村義雄さん『人とペットの赤い糸 人もペットも幸せになれる72のヒント』 - イザ!

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「ペットと共生」啓発、究極的には幸せ創造 越村義雄さん『人とペットの赤い糸 人もペットも幸せになれる72のヒント』

越村義雄さん
越村義雄さん

 40年以上にわたってペット業界の第一線で活動している越村義雄さん。2017年10月から2年4カ月にわたって本紙で連載した『人とペットの赤い糸』を1冊にまとめ、上梓した。 文・磯西賢 撮影・酒巻俊介

 --本紙連載から72のトピックスを選んだ

 「2年4カ月の連載は私にとって貴重な体験でした。世の中でペットの記事というとペットショップをめぐる問題や『殺処分ゼロ運動』などが大半。もちろんそれも大事なことですが、昔からの人と動物が生活してきた歴史を踏まえ、ペットが健康面や教育面でもたらす効用を発信していきたいという思いで続けた連載でした」

 --連載時も同書でも、ペットと共生する意義を強調している

 「日本で65歳以上の高齢者が人口に占める割合は28%を超えています。これからも高齢化が進む中で、高齢者のQOL(生活の質)を高めていく意味でペットの存在というものは非常に大きいと思います。実際、高齢者住宅にペットを寄贈したときには皆さんが笑顔になり、大きな反響がありました。国内だけでなく海外の施設も多く見てきましたので、そういった体験も紹介しています」

 --内容は動物の飼い方や災害対策、癒やし効果など多岐に渡る

 「ペット産業とは教育産業であり健康産業であり、コミュニケーションの潤滑油となる平和産業でもあるのです。コロナ禍である現在では癒やし産業ともいえるでしょう。究極的には幸せ創造産業と言っても過言ではありません」

 --コロナ禍でのペット需要は

 「2020年に新たに人と暮らし始めた犬は前年比14%増の46万2000頭、猫は前年比16%増の48万3000頭で、過去5年間で最も高い伸び率でした。しかし、失業などによりペットを捨てるケースも増えていて、残念ながら全体的な頭数としては減っているのが現状です」

 --自身のペット体験は

 「新潟に高校時代まで住んでいて、昆虫や亀を飼っていたり、小鳥や犬、親戚の家にいた豚や牛とも触れ合っていました。今は妻が猫好きということもあり、猫と一緒に暮らしています」

 --動物が身近にいる環境だった

 「人と動物の歴史は、犬が狩猟や番犬として活躍したり、ネズミを捕獲するために猫が飼われたりという関係で続いてきました。『伴侶動物』として、まさに赤い糸で結ばれているのだと思います」

 --ペット業界と関わるきっかけは

 「NTT系列の海外コンサルティングの部門で発展途上国の電気通信設備のコンサルに関与していたのですが、30歳で子供が生まれたばかりのころに消費財関連の企業で働いてみたいと思うようになりました。そこで選択したのがペットフード。将来的な人とペットの関係を考えると、ペットフードが持つポテンシャルは大きいだろうという判断でした」

 --以来40年以上、業界に携わっている

 「さまざまな変化がありました。欧米並みに日本の企業も良くなってきていますし、2009年にはペットフード安全法も施行されました。私がペットフード協会の会長だったときには『ペットフード安全管理者』『ペットフード・ペットマナー検定』『ペットフード販売士』という3つの資格試験を確立しました。食べたものが血となり肉となるのは動物も同じなので、もっとペットフードに関心を持ってほしいと考えています」

 --今後は

 「基本は人とペットのよりよい関係が長く続いてほしいと願っています。まだ体験したことがない人にとって、本書がペットと一緒に暮らすきっかけになればいいという思いもあります。日本も少しずつですが、人とペットの共生社会に近づいているのではないでしょうか」

 --前進しているということか

 「前進はしているので、さらに推進させたいですね。ドイツやオーストラリアにはペットと暮らすことで医療費が削減できたというデータもあります。医療費削減を目指す政府に提言していきたいですね。私は今年73歳で男性の健康寿命のボーダーラインですが、健康でいられるのはペットと暮らしているからかもしれません」

 ■学研プラス1650円・税込

 人とペットの暮らしを、もっと楽しく・幸せに-。外資系ペットフード会社の社長やペットフード協会の会長を務めるなど、長年ペット業界の最前線で活動してきた越村さんだからこそ分かるペットを飼う上で知っておきたいこと。本紙連載コラムを加筆・最新データにし、人とペットが幸せに暮らすためのヒントを詰め込んだ。読めばペットがもっと好きになる。

 ■越村義雄(こしむら・よしお) 新潟県出身。NTT系列のコンサルティング会社に従事した後、1978年6月に日本コルゲート・パルモリーブ(現在は日本ヒルズ・コルゲート)に入社。2009年5月にペットフード協会とペットフード公正取引協議会の両会長に就任し、資格試験制度の確立、日本最大のペットの展示会「インターペット」をメッセフランクフルトジャパンとともに立ち上げた。

 現在は人とペットの幸せ創造協会会長、ペットフード協会名誉会長、ワールド・ヘルスケア代表取締役会長、国際ビジネスコンサルティング代表取締役社長などを務めている。夢はワンヘルス(人と健康、動物の健康、環境保全)の世界初の街づくりの具現化で、現在そのプロジェクトに携わっている。

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