熱海大規模土石流「盛り土が原因」と告訴…法的責任は? 弁護士「危険予測し安全を確保できたのかが焦点」 - イザ!

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熱海大規模土石流「盛り土が原因」と告訴…法的責任は? 弁護士「危険予測し安全を確保できたのかが焦点」

熱海市伊豆山の土石流災害現場(共同)
熱海市伊豆山の土石流災害現場(共同)

 静岡県熱海市の大規模土石流をめぐり、伊豆山地区に住む母親(77)を亡くした瀬下雄史さん(53)=千葉県=が、起点の土地で行われた不適切な盛り土が原因の可能性があるとして、起点の土地にあった盛り土の安全管理を怠ったなどとして土地の現旧所有者2人への告訴状を熱海署に提出した。法的責任は認められるのか。

 県はこれまでに23人の死亡を確認。証拠隠滅の恐れがあるとして、スピードを優先した。今後、他の遺族らも加わる可能性があるという。

 告訴状の容疑は、2011年まで土地を所有していた神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)の元幹部が業務上過失致死、現所有者は重過失致死。

 告訴状によると、元幹部は、熱海市への届け出とは異なる工法で盛り土を行った上、排水設備も設けず、盛り土を崩落させて瀬下さんの母、陽子さんを死なせた疑い。現所有者の男性は、安全対策工事が必要と分かっていたのに漫然と放置し、土石流を発生させて陽子さんを死なせた疑い。

 民事でも計200億円前後の損害賠償請求訴訟が起こされる見通し。

 土木学会の予備調査チームが7月に行った現地調査では、田代喬・名古屋大特任教授(河川工学)が「土砂の主な成分は、盛り土が崩れてできたものではないか」との見解を示した。

 県によると、土石流の起点となった土地を06年に取得した小田原市の不動産管理会社は、盛り土に産業廃棄物を混ぜるなどの不適切行為を繰り返し、県と市から複数回にわたって行政指導を受けていた。

 近畿大理工学部の河井克之教授(環境地盤工学)は「盛り土のサイズが大きくなれば、地盤に入った水が抜け切るまでの時間も延びるなど不安定さが増し、崩落のリスクも大きくなる。今回は自治体への申請よりも多く行政指導を受けていたとも公表されているが、事業者が指導に対して適切に対応していたかも焦点になる」と語った。

 土地の現所有者は13年に盛り土の崩落を防ぐための安全対策を実施すると記した文書を県に提出していたことも判明。現所有者の代理人弁護士は、文書の存否について「不明だ。県と市の調査結果を待ちたい」とした上で「(起点の土地が)危険だという認識はなかった」としている。

 土石流などをめぐる法的責任について弁護士の高橋裕樹氏は「開発業者や地権者、自治体が、豪雨により地滑りや土石流が発生すると予測できたのか、それを踏まえて安全を確保することができたのかが焦点になる。過去の判例では予測できない大雨が原因だとして行政の責任を否定した例もあるが、行政や事業者の責任を認めた例も多い」と指摘した。

zakzak

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