俳優、シンガーソングライターの加山雄三が発案した企画「バーチャル若大将」の公式YouTubeチャンネルで、AIで再現した加山の歌声で歌唱したロックバンド、シャ乱Qの1994年の大ヒット曲「シングルベッド」のカバーバージョンが公開され、ネット民の注目が集まっている。
加山は2020年8月に小脳出血を起こして救急搬送され、一命を取り留めたものの言葉がうまく話せなくなるなどの後遺症が残り、一時は芸能活動の中止を余儀なくされた。懸命のリハビリの結果、21年4月には歌手活動を再開するまで回復している。バーチャル若大将は、このリハビリと並行して進められていたプロジェクトで、最新のAI技術を活用して、加山の話す声や歌声、映像を再現し、加山をバーチャルヒューマンとして後世に残すことを目的としている。
バーチャル若大将は、22日に日本テレビ系で放送された「24時間テレビ」でお披露目され、レゲエグループの湘南乃風とのコラボで、同グループが2006年にリリースしたヒット曲「純恋歌」を歌唱。その再現度の高さに、出演した加山本人も「びっくり仰天」と驚いていた。
同日、公式YouTubeチャンネルでも「若大将ザ・ベスト」と題したシリーズの第1弾が公開された。加山自身が選曲し、バーチャル若大将が日本のベストソングをカバーしていくコンセプトで、まずは加山が20年12月にリリースしたアルバム「DEDICATED to KAYAMA YUZO(加山雄三に捧ぐ)」に参加したアーティストたちに感謝を込めて、そのアーティストたちの代表曲を順次カバーしていくという。記念すべき1曲目に選ばれたのは、シャ乱Qの「シングルベッド」だ。