【新型コロナ感染爆発 自宅で死なないために】野々村真さんのケース 救急車到着時に基準満たさず入院拒否…翌日「両方の肺が真っ白、重度の肺炎」 - イザ!

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新型コロナ感染爆発 自宅で死なないために

野々村真さんのケース 救急車到着時に基準満たさず入院拒否…翌日「両方の肺が真っ白、重度の肺炎」

野々村真さん
野々村真さん

 医療崩壊寸前の今、自宅療養がどのようなものか、そのプロセスを知っておくべきでしょう。私が衝撃を受けたのは、タレントの野々村真さん(57)のケースです。

 野々村さんは8月5日に入院できましたが、「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ・日テレ系)で司会の宮根誠司さんが明かしたところによると、「病院に入れてもらえない」「苦しい」と何度も訴えていたそうです。

 野々村さんは、関係者の感染により、濃厚接触者となる可能性があったことから、7月30日にPCR検査を受け、陽性が判明。38度の熱があったものの、保健所は自宅療養を指示しました。

 翌31日に熱は40度近くなり、頭痛がひどく、全身にも痛みが。そして8月4日になって、パルスオキシメーターで血中酸素飽和度が90まで下がってしまいました。そのため、119番通報したのですが、救急車到着時に96の数値を示したため、東京都の入院基準「96未満」にあてはまらず、入院を拒否されたのです。翌日、保健所は一転して入院を指示。入院してX線検査を受けると、両方の肺が真っ白で、医師から「重度の肺炎です」と告げられたといいます。

 宮根さんは野々村さんとずっと連絡を取り、自宅療養ではなく、看護師が常駐している宿泊療養に切り替えられないのか? と聞くと、「ホテルもいっぱいです、と(言われた)」。宮根さんは「『頑張れ、頑張れ』と言うしかなかった」と明かしています。

 東京都では「自宅療養者フォローアップセンター」を設け、健康状態のチェックとアドバイス、パルスオキシメーターの貸し出しや食事配給などをしています。そして、次の3点を目安に自宅療養を解除しています。

 ■発症日から10日が経過していること

 ■薬剤を服薬していない状態で、症状が軽快していること

 ■症状が軽快してから72時間以上経過していること

 しかし、症状の軽快は個人差があり、野々村さんのケースのように、あっという間に重症化するケースもあるわけです。

 その場合、「救急車を呼んだらなんとかしてくれる」と思ってはいけません。野々村さんは、最初は入院を断られているのです。よしんばOKとなったとしても、入院先がないかもしれません。

 8月11日、消防庁は、救急患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が2~8日の1週間に全国で2897件発生したと発表しています。これは、5週連続の増加で、2020年4月に集計を開始してから過去2番目の多さでした。このうち新型コロナに感染した疑いがあるケースは1387件で、約半数を占めています。

 「救急搬送困難事案」というのは、救急隊員が4カ所以上の医療機関に搬送を照会し、救急隊が現場に到着してから搬送開始までに30分以上かかったケースです。都の場合、30分以上などザラだといいます。救急医に聞くと、まる一晩待機して搬送されてきたケースもあります。

 救急隊は、何隊も交代しながら電話で病院を探します。いまどき、なぜ電話なのか、本当に不思議です。日本の救急システムは本当に遅れています。救急隊員は、感染防護服を着ていますから、全身汗でびしょぬれで頑張ります。しかし、119番が多すぎて救急車が出払ってしまえば、救急隊は出動できません。

 思えば、昨年の第1波のとき、志村けんさんや岡江久美子さんも自宅療養を経て亡くなっています。いまのところ、自宅療養は、解熱剤とパルスオキシメーターが使えるぐらいで、あとは運まかせと言うしかありません。

 ■富家孝(ふけ・たかし) 医師、ジャーナリスト。1972年東京慈恵会医科大学卒業。病院経営、日本女子体育大学助教授、新日本プロレスリングドクターなど経験。「不要なクスリ 無用な手術」(講談社)ほか著書計67冊。

zakzak

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