【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】極端で明確な解決策でいいのか? ウェブアンケートで8割が「ロックダウンするべき」 - イザ!

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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!

極端で明確な解決策でいいのか? ウェブアンケートで8割が「ロックダウンするべき」

ロックダウンが行われていた英ロンドン中心部(ロイター)
ロックダウンが行われていた英ロンドン中心部(ロイター)

 お盆を迎え、暦の上では秋の声を聞いたころに、年明けに書いた自身のコラムを回想するとは思いませんでした。ヤフージャパンが実施しているウェブアンケートで、全体の約8割が「日本で、ロックダウン(都市封鎖)をするべき」という途中経過を見て、今年のテーマの1つが「私権制限」と書いたことを思い出したのです。

 アンケートは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国知事会が国に外出などを厳しく制限するロックダウンを検討するよう求める提言をまとめたことを受けて行われているものです。

 世の中がいかにクリアカットな「解決策」を求め、出口の見えない曖昧な状態を許容する余裕を失っているかを現しているように思いました。

 私が担当しているニッポン放送のニュース番組「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月~金曜午前6-8時)で何度も取り上げ、解説していますが、憲法に緊急事態条項がない以上、わが国には諸外国のようなロックダウンを行うことはできません。やれば「営業の自由」や「移動の自由」の侵害となって憲法問題となるでしょう。

 野党側は、ロックダウンを求めるかのような「最近の世論」に積極的に乗ろうとしています。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は10日の記者会見で、「法的な検討はすべきだ」「現行法の中で枠組みをどう考えるかも重要だ」と指摘しました。ただ、福山氏は今年2月、休業要請に従わない飲食店への罰則規定などを盛り込んだ新型インフルエンザ等特別措置法改正の際には、「私権制限は抑制的に」と言っていました。

 真意、あるいは政治活動を貫く理念はどのあたりにあるのでしょうか?

 菅義偉首相はロックダウンについて、「わが国にはなじまない」と否定しました。憲法上の整合性が問われるうえ、世論に棹(さお)さすので、やんわりとした否定にとどめたのでしょう。

 ただ、こうした問題にこそ、「現行憲法上できない」ときっぱり言い、議論を起こすべきなのではないでしょうか?

 憲法以外にも、ロックダウンをすれば、今でも苦境に陥っている飲食・宿泊・サービス業は、さらなる窮地に陥ることは目に見えています。また、ワクチン接種がさらに進んでいけばロックダウンをせずとも乗り切れるのかもしれません。

 「さまざまな声に耳を傾ける」という美名のもとに、世論におもねり、いつの間にか理念を曲げるのは最悪です。批判を恐れ、のらりくらりとその場しのぎの答弁に終始するのもよろしくない。ストレスをためた国民が、普段では飛びつかないような、極端で、クリアカットに見える結論に飛びついてしまいます。

 今、為政者に求められているのは、さまざまな声に耳を傾けて、道筋を示すこと。判断の根拠となる理念を示すこと。そして、もし方針を転換するときには、その根拠を示すことなのでしょう。来る総選挙は、それを示す絶好機のはずです。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

zakzak

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