ロックダウン待望論も第6波“巨大化”誘発の恐れ 長期的には逆効果 識者「場つなぎであり病床確保できない限り無意味」 - イザ!

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ロックダウン待望論も第6波“巨大化”誘発の恐れ 長期的には逆効果 識者「場つなぎであり病床確保できない限り無意味」

昨年4月の緊急事態宣言発令当時のJR新宿駅南口
昨年4月の緊急事態宣言発令当時のJR新宿駅南口

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、重症者も増え続けるなかで、自粛要請頼みの対策には手詰まり感も強い。ロックダウン(都市封鎖)のような強力な措置を可能にする法整備を求める声も出ているが、専門家は「長期的には逆効果」と試算する。

 西村康稔経済再生担当相は17日の衆院議院運営委員会で、個人の行動制限を強化する法整備に前向きな姿勢を示した。高額な罰金を科す他国の例を挙げ「研究を進めたい」と述べた。政府の基本的対処方針分科会の尾身茂会長も、分科会では「法的な仕組みの構築を早急に検討してほしいという強い意見が出た」と語った。

 菅義偉首相は海外のロックダウンに関し「感染対策の決め手になっていない」と分析している。

 昨年4月の1回目の宣言では学校への休校要請や、百貨店や映画館への入場制限などの措置がとられたが、それと比べると現在の宣言の中身はかなり緩い。また、国民も宣言慣れしてしまい、お盆の帰省自粛を呼びかけても航空、鉄道の利用は前年を大きく上回った。

 そこで全国知事会は外出を厳しく制限するロックダウンのような手法の検討を求めている。現行法では私権制限が難しいこともあり、政府は否定的だが、感染拡大が止まらないなかで待望論も強くなっている。

 東京大の仲田泰祐准教授らは、東京都で1回目の宣言時並みに人流や経済活動を低下させる「ロックダウン」を今月30日から実施した場合の感染シナリオを試算した。

 試算では、ロックダウンによって10月第2週で重症者が確保病床数の80%、新規感染者は1000人まで減少する。しかし、その時点で解除すると、感染は再び拡大し、来年3月の第4週に新規感染者が2万人を超すとしている。

 重症者が確保病床数の50%まで減った時点で解除した場合、新規感染者数は500人以下まで抑えられ、年末まで1000人を超さないが、それでも来年5月第3週に2万人に達するという。

 これに対し、ロックダウンを実施しなかった場合の基本シナリオは、来年1月第4週の1万7000人をピークに減少傾向に向かうと試算した。

 仲田氏らは、ロックダウンによって次の感染の波を2~4カ月遅らせることはできるが、「しなかった場合よりも(感染の波は)大きくなる」と結論付けている。

 元厚労省医系技官の木村盛世氏(感染症疫学)は「ロックダウンは本来、病床逼迫(ひっぱく)の際の場つなぎであり、短期的な抑制効果しか期待できない。解除後の人流や行動の揺り戻しも大きくなるため、強制策を講じている間に完全に病床を確保できる自信がない限り、無意味だ」と語った。

zakzak

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