日米豪印に加え欧州海軍が「対中包囲網」 ドイツ艦船20年ぶりインド太平洋へ 識者「『我慢の限界』という中国へメッセージ」 - イザ!

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日米豪印に加え欧州海軍が「対中包囲網」 ドイツ艦船20年ぶりインド太平洋へ 識者「『我慢の限界』という中国へメッセージ」

ドイツのフリゲート艦「バイエルン」((c)Bundeswehr/Nico Theska・共同)
ドイツのフリゲート艦「バイエルン」((c)Bundeswehr/Nico Theska・共同)

 中国共産党政権がインド太平洋地域などで軍事的覇権拡大を進めるなか、日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」に加え、英国やフランス、ドイツなども「対中包囲網」に加わる。各国海軍の艦船が今秋、続々と日本に寄港するのだ。ジョー・バイデン米大統領が情報機関に指示した新型コロナウイルスの「起源」をめぐる追加調査の期限は今月下旬に迫ってきた。習近平国家主席は「暴発」を思いとどまるのか。

 「インド太平洋地域で、ドイツのプレゼンス(存在感)を将来にわたって示すことが重要だ」「(中国に対して)秩序と多国間主義の強化に向けた明確な合図を送りたい」

 ドイツのアンネグレート・クランプカレンバウアー国防相は、共同通信のインタビューでこう語り、フリゲート艦「バイエルン」を、11月をめどに東京に入港させることを明らかにした。

 同艦は今月2日、ドイツを出港。オーストラリアや米グアムを経由し、中国が国際法を無視して「自国の領海だ」と強弁している南シナ海も通過する。ドイツ海軍艦船のインド太平洋地域への派遣は20年ぶり。海上自衛隊との共同訓練を予定している。

 バイデン政権が対中圧力を強めるなか、中国との経済関係を重視してきたドイツは関与に慎重だったが、一歩踏み出すかたちとなった。中国当局による人権弾圧が「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と指摘されるなか、ナチスの記憶を引きずる国家として放置できなかったのか。

 英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」は来月、米海軍横須賀基地に寄港する。短距離離陸・垂直着陸が可能な最新鋭ステルス戦闘機「F35B」を搭載し、駆逐艦やフリゲート艦、原子力潜水艦などと空母打撃群を構成する。米海軍のミサイル駆逐艦「ザ・サリヴァンズ」や、オランダ海軍フリゲート艦「エファーツェン」も随行している。

 香港返還時の「一国二制度」という国家間の約束を、習主席率いる中国に踏みにじられた英国のボリス・ジョンソン首相は「インド太平洋地域の平和と安全への関与を行動で示し、われわれの影響力を示す」と、空母打撃群派遣の意義を語った。

 南太平洋にポリネシアなどの海外領土を持つフランスも動いた。

 今年2月、仏海軍フリゲート艦「プレリアル」が長崎県・佐世保港に入港したほか、4月にも日米豪印4カ国にフランスが参加する共同訓練「ラ・ペルーズ」に、仏海軍の強襲揚陸艦「トネル」、同フリゲート艦「シュクーフ」が参加した。

 仏海軍のピエール・バンディエ参謀総長は6月、仏紙ルモンドのインタビューで、日仏の相互協力が今年進んだことに触れ、「今後2年以内に、フランスの原子力空母か原子力潜水艦を日本に寄港させることを提案している」と明かしており、今後の動向が注目される。

 米情報機関による新型コロナの「起源」をめぐる追加調査の結果次第では、米中関係は今秋、さらに緊張しそうだ。現に、米議会共和党は今月初め、中国・武漢の中国科学院武漢ウイルス研究所から漏洩(ろうえい)した大量の証拠があるとの衝撃の報告書を出した。今後、中国に対する巨額損害賠償請求問題が動き出す可能性もある。

 これらに対抗するため、中国が南シナ海や台湾海峡などで軍事的緊張を高める危険性はあり得る。欧州海軍の動きをどうみるか。

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「ドイツは、英国やフランスのようにアジア周辺に植民地や領土を持っていない。フリゲート艦1隻とはいえ、中国の海洋進出と人権弾圧に対して『我慢の限界だ』というメッセージだろう。中国とドイツは経済関係が密接だっただけに、中国にとっては脅威ではないか。欧米諸国の海軍艦船の派遣は、南シナ海や台湾海峡などでの軍事的緊張、有事勃発において、日米など自由主義陣営の大きな力になるだろう」と語っている。

 

zakzak


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