デルタ株拡大で収束見えず…大阪の入院患者「第4波」ピーク超え

産経ニュース
G年代別重症者の割合0817
G年代別重症者の割合0817

新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令されている大阪府で感染拡大に歯止めがかからず、期限の延長が17日決まった。感染者数や入院患者数は3~6月の第4波のピークを超え、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が顕在化。ワクチン効果で60代以上の重症化は比較的抑えられているが、40~50代の重症者が増えており、予断を許さない状況だ。

「非常に厳しい感染状況で、ピークアウトが見えない。(インド由来の)デルタ株の感染拡大力をみればさらに厳しくなる」。吉村洋文知事は17日、記者団に危機感をあらわにした。

府によると、政府の対策分科会が指標の一つに定める直近7日間の人口10万人あたりの新規感染者数は、第4波の5月2日に最多の90・06人となった。6月21日を起点とする第5波では、7月21日にステージ4の基準となる「25人以上」に達した後、今月17日には126・11人に上った。

入院患者数は重症と軽症・中等症を合わせ、今月16日に2149人となり、第4波ピークの2145人を上回った。17日は1946人。全ての確保病床の使用率は今月8日にステージ4の50%を超え、17日は62・1%に達した。

軽症・中等症患者は16日に最多の1997人、17日は1789人に上った。いずれも第4波最多の1743人より多く、病床使用率は7割程度で推移する。

最大で確保する587床を分母に17日の重症病床使用率を算出すると、26・7%。ただし587床は一般医療を制限する「災害級非常事態」だ。吉村氏は「重症者は今後も増える」とみており、楽観はできない。

病床逼迫の影響は確実に出始めている。大阪市立総合医療センターでは、今月上旬から一般医療を本格的に制限。白野倫徳(しらのみちのり)・感染症内科副部長は「今のペースで感染者が増え続けると、非常に厳しい。緊急事態宣言の効果は限界に来ているのでは」と話した。

療養者のうち入院患者の割合を示す「入院率」は、17日にステージ4(25%以下)の13・5%となったが、第4波とは事情が異なる。病床逼迫を受けて府は入院基準を厳格化し、高齢者でも無症状なら宿泊療養とするなど運用を見直した。

3月以降は重症化しやすい高齢者を中心にワクチン接種が進み、第4波から第5波にかけて重症者の年代には変化がみられる。府によると、第4波で集計した重症者のうち60代以上は68・1%だった。しかし第5波では37・1%に減少し、40~50代が52・9%と過半数を占めた。

重症化の防止に効果がある点滴薬「抗体カクテル療法」が導入される中、りんくう総合医療センター(同府泉佐野市)の倭(やまと)正也感染症センター長は、保健所業務の逼迫に伴い、第4波のように入院手続きが滞りつつあると指摘する。現状は医療機関で陽性と判明しても、保健所の判断なしに入院はできないが、病状が悪化してから来院する事例も出ているという。

倭センター長は「ベッドはまだ空いていて治療薬もあり、診察を受けられれば改善する。治療が遅れれば近いうちに第4波のような危機的状況に陥る可能性がある」と警鐘を鳴らす。

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