甲子園、完走できるのか 感染&夏の梅雨が直撃 五輪反対した主催者・朝日新聞社の強行に矛盾の声 順延重ね球児の休養日は1日のみ - イザ!

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甲子園、完走できるのか 感染&夏の梅雨が直撃 五輪反対した主催者・朝日新聞社の強行に矛盾の声 順延重ね球児の休養日は1日のみ

開会式では元気に行進していた宮崎商ナイン=甲子園球場
開会式では元気に行進していた宮崎商ナイン=甲子園球場

 第103回全国高校野球選手権大会の大会本部は16日、宮崎商(宮崎)の選手ら5人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表。18日に智弁和歌山(和歌山)との1回戦を控え、待ったなしの対応が注目される。大会前に部員3人の陽性が判明した作新学院(栃木)は出場が認められたが、2回戦に進出した東北学院(宮城)でも選手1人が感染。甲子園球場がある兵庫県ではこの日、月曜では過去最多402人の新規感染者が確認され、緊急事態宣言の対象地域に追加される見通しとなった。天候にもたたられ続け、1日遅れで開幕後も3日連続の雨天順延。今後も前線の停滞が予想され、2年ぶりに帰ってきた夏の甲子園の完走に、コロナ禍とのダブルパンチで黄信号をともしている。

 ここまでやっても防げないのか-。5人の陽性者を出した宮崎商の行動履歴は、そんな絶望感を催すものだった。

 チーム一行の35人は地元からの移動や、宿舎と球場間の移動時は全員がマスクを着用。宿舎ではそれぞれ個室に宿泊し、選手は大半の時間を個室で過ごしていたという。ロビーを出入りする際には検温と手指消毒をし、日々の体調を確認。食事は個別の配膳で、食堂でのミーティングは30分程度にとどめていた。選手の陽性が判明後の15、16日は練習を休んで宿舎で待機。陽性者は別の階の個室で療養中だ。

 大会の感染対策ガイドラインでは、代表校から感染者などが発生した場合、緊急対策本部を設置して参加の可否を判断するとしている。当該校の集団感染ではなく個別の事案と判断した場合は、初戦までは選手の入れ替えなどの対応を認め、参加を差し止めない。作新学院は個別の感染事案として出場が認められた。

 また、今大会では勝利チームにPCR検査を実施。11日の1回戦で愛工大名電(愛知)を破った東北学院は、12日の検査で全員が陰性だったにもかかわらず、13日になって選手1人が発熱し検査で陽性と判明した。さらに選手2人と練習補助員1人、各校と大会本部の調整などを担う朝日新聞の担当記者1人が濃厚接触者に。20日に迫った松商学園(長野)との2回戦に向けて、大会本部が対応を協議している。

 全国の感染状況は悪化の一途だ。参加校の多くが宿舎を構える大阪府では、16日の新規感染者が964人に達し、6日連続で900人を上回った。政府は東京など1都3県と大阪、沖縄に発令中の緊急事態宣言の期限を9月12日まで延長。さらに甲子園がある兵庫、京都、福岡など7府県を対象地域に追加する方針を固めた。これを受けて大会本部は、17日以降は学校関係者の来場者を学校長が連絡先を把握できる生徒、保護者、教職員、野球部OB・OG等に限ると発表した。

 大会の主催者に名前を連ねる朝日新聞社は、5月26日の社説で感染拡大への懸念から、東京五輪開催に反対する姿勢を鮮明にした。「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め、今夏の開催の中止を決断するよう菅首相に求める」「まず恐れるのは、言うまでもない、健康への脅威だ」。こうした警句の数々が3カ月後、そのまま自らに突きつけられた格好だ。

 高校野球関係者からも「感染が急拡大している時期に、長距離移動と長期滞在が伴う甲子園大会はリスクが大きい。実際に経路が分からないまま、複数の感染者が出てしまった。学校個別の参加可否だけではなく、大会の続行自体も議論すべきではないのか」と疑問がわき上がっている。

 五輪は全競技が実施されて閉幕までこぎ着けたが、ウイルス禍とともに甲子園の全日程消化を脅かすのが、一向に去る気配を見せない雨雲だ。9日の開幕が1日順延されたのに始まり、大会第3日は12-14日とも全4試合が順延。3日連続の順延は1975年の第57回大会以来46年ぶりだ。3日間設定されていた休養日も、すでに準々決勝翌日の1日のみに減少。球児に負担をかける過密日程も問題となりそうだ。

 気象庁の予報がさらに不安に拍車をかける。17日以降も20日まで降水確率は60-80%。すでに日程の抜本的な見直しも叫ばれ始めた。今大会では全国高校女子硬式野球選手権の決勝、神戸弘陵(兵庫)-高知中央(高知)が24日に予定されるが、日程に余裕がなくなったことから、男子の準決勝2試合と女子の決勝を同日に行う1日3試合案が検討されている。

 順延に次ぐ順延で、積み重なる滞在費も参加校を圧迫。ベンチ外の選手や、応援団の滞在費は主催者からの補助の対象外だ。無観客開催で入場料収入が見込めないうえ、感染防止費用がかさむことから、高野連は朝日新聞社のクラウドファンディングサイトで支援を呼びかけるが反応は鈍い。目標の1億円に対し、1000万円と達成率はいまだ10%止まり。逆に大会の続行に対する世論の逆風は強まることも予想され、球児たちの上空に垂れ込める“暗雲”は濃さを増し続けている。

zakzak

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