アフガンの空港大混乱 飛行機にしがみつき墜落死も

産経ニュース
16日、アフガニスタン首都カブールの国際空港に塀を乗り越えて入ろうとする人たち(ロイター=共同)
16日、アフガニスタン首都カブールの国際空港に塀を乗り越えて入ろうとする人たち(ロイター=共同)

【シンガポール=森浩、ワシントン=黒瀬悦成】アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンは15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言をした。ガニ大統領は同日、国外へ逃れた。隣国のウズベキスタンとみられる。2001年の米中枢同時テロ後の米軍攻撃を受けて成立したアフガンの民主政権は崩壊。かつて政権を追われたタリバンが約20年ぶりに復権する事態となった。

カブール国際空港は16日、国外脱出しようとする市民らで大混乱に陥った。現地の報道によると、空港内では何者かの銃撃で少なくとも5人が死亡。離陸する飛行機にしがみ付いた人が地面に落下し、複数人が死亡したもようだ。

タリバン幹部は「比類なき偉業」を達成したと宣言。タリバン報道官は「戦争は終結した」と話した。国連安全保障理事会は16日、緊急会合を開き、アフガン情勢への対応を協議する。

バイデン米大統領は14日、米国民らの退避を支援するため米軍部隊計約5千人の一時増派を承認したと発表。国務省と国防総省は15日、さらに千人の増派を承認し、向こう48時間で増派規模を計約6千人にすると発表した。国務省のプライス報道官は15日、カブールにある米大使館の全館員が大使館を離れ、カブール国際空港に移動したと明らかにした。

欧州各国も自国民の退避を急いでいる。英軍は600人を現地に派遣。ドイツ政府も15日、独軍の輸送機をカブールに派遣すると発表した。

タリバンはバイデン政権が駐留米軍の撤収作業を本格化させた4月下旬から攻勢を強めた。今月14日にはかつて反タリバン勢力の拠点だった北部マザリシャリフを、15日には東部ジャララバードを支配下に置き、主要都市をほぼ制圧。同日、「治安維持」名目でタリバン構成員らがカブール入りし、大統領府を掌握した。カブールでは大規模な戦闘などは確認されていないという。

タリバンは1996~2001年に政権の座にあったが、イスラム法の極端な運用を続け、女性の就労の制限や娯楽の禁止などを徹底した。人権抑圧再来への懸念が広がっている。

トランプ前米政権は昨年2月、駐留米軍の今年5月までの撤収でタリバンと合意。バイデン氏は8月末までの米軍撤収を進めていた。

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