【ドクター和のニッポン臨終図巻】中日投手・木下雄介さん 厚労省HP副反応報告に本人らしき「匿名事例」が - イザ!

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ドクター和のニッポン臨終図巻

中日投手・木下雄介さん 厚労省HP副反応報告に本人らしき「匿名事例」が

木下雄介さん
木下雄介さん

 8月7日の東京五輪・野球決勝。侍ジャパンが米国を破り、37年ぶりに優勝しましたね。表彰式で選手たちが、隣の選手からリレーのように金メダルを首にかけてもらう場面。大野雄大投手(中日)は、そのメダルを左手に持つと天に掲げるようにして、空を見上げました。後輩である木下投手に見せたかったからだといいます。

 「彼に最後に会ったのは残留練習。その時に、〈大野さん、金メダル獲ったら見せてください〉と約束していたので、あいつに報告できたので良かった」

 2016年10月に、中日から育成選手枠1位指名を獲得、これからを期待されていた木下雄介投手が、8月3日に亡くなりました。享年27。正式な死因の発表はありません。

 しかし僕のところには、複数の雑誌記者さんから、「木下投手は6月28日にコロナワクチンを打っています。その8日後に倒れて重篤な状態でした。ワクチン接種と関係ありますか?」という質問が立て続けにありました。僕は直接、木下選手を診たことがないので「わかりません」としか言いようがありません。

 わが国の心疾患による年間死亡者数は20万人以上。若い人がスポーツ中に心臓突然死するケースも少なくはありません。

 そして、木下投手の死とワクチンとの因果関係は不明と中日球団が発表しています。

 副反応の事例が気になる人は、厚生労働省HP「新型コロナワクチンの副反応疑い報告について」というページを見てみては。そこには〈医師から副反応を疑って報告された事例を、透明性をもって全て公開しています〉の記載のもと、(すべて匿名ですが)木下投手のものと思われる経過も記されていますので、一部抜粋して紹介しましょう。

 〈7/6 11時 うずくまっているのを発見され、その後、意識消失し、11時14分救急要請。11時20分救急隊到着。AED作動させるもAsys(心静止)から回復なし。同36分病院到着。CPR(心肺蘇生)開始にて12時03分ROSC(心拍再開)。入院後、僧帽弁閉鎖不全症が確認された。心筋生検では心筋炎所見は認められず。本剤(*ワクチンのこと)との因果関係は評価不能…〉

 木下投手のお父さんは一昨年、交通事故で死去されています。ゴミ収集車運転中に巻き込まれたそうです。試合前に父の訃報を知るものの木下投手は、ナゴヤ球場で登板してから大阪の実家に戻りました。「どんな時でも仕事は休むな」というのが、父親の口癖だったからだそう。

 まだまだ、休みたくなかったことでしょう。辛い死です。

 ■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。東京医大卒業後、大阪大第二内科入局。1995年、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。外来診療から在宅医療まで「人を診る」総合診療を目指す。この連載が『平成臨終図巻』として単行本化され、好評発売中。関西国際大学客員教授。

zakzak

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