タリバンなぜ生き残った 山岳で戦力保持、海外支援

産経ニュース
15日、カブールで、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンの進攻を受け、家路を急ぐ人々(UPI=共同)
15日、カブールで、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンの進攻を受け、家路を急ぐ人々(UPI=共同)

【シンガポール=森浩】アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンは同国の旧支配勢力で、米軍などによるアフガン進攻で政権を追われた。だが、生き延びたメンバーが各地に雌伏。海外からの支援を受けながら政権奪取の機会をうかがった。

タリバンは1994年、アフガン南部でマドラサ(イスラム神学校)出身者が中心となって結成された。名前は現地パシュトゥー語で「学生たち」を意味する。国際テロ組織アルカーイダとのつながりを通じ、組織の原理主義化が進んだとされる。

96年に首都カブールを制圧して政権を樹立、イスラム法の厳格な解釈に基づく統治を敷いた。市民の処刑が横行したほか、中部バーミヤンでは偶像崇拝を禁じるイスラム教の考えに反するなどとして仏教遺跡を破壊した。

2001年9月の米中枢同時テロ後、首謀したウサマ・ビンラーディン容疑者の引き渡しを拒んだことで、米英軍の攻撃を受けて政権は崩壊した。メンバーは農村や山岳地域に逃れて勢力を保持。一貫して外国駐留軍の早期撤収を主張したほか、アフガン政府を「外国政府の傀儡(かいらい)」と呼んで敵視し、テロ攻撃を繰り返した。

資金面を支えたのは外国からの支援だ。特にパキスタンは宿敵インドと対峙(たいじ)する上でアフガンに親パキスタン政権を樹立したい思惑から、タリバンを援助したとされる。アヘンの原材料となるケシも重要な財源となった。

長期化したアフガン戦争終結を公約に掲げた米トランプ政権との間で20年2月、駐留米軍の撤収などを明記した和平合意を締結した。撤収の動きを政権奪取の好機と捉え、今年8月末の米軍完全撤収を前に各地で攻勢を強めていた。

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