アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンが首都カブールに進攻した15日、アフガニスタン出身で静岡県島田市の開業医レシャード・カレッドさん(71)は「ニュースの情報しかない。今後、タリバンがどのような行動にでるのか気がかりだ」と不安を吐露した。
レシャードさんは留学生として京都大学医学部などで学び、平成5年に島田市で診療所を開いた。カブールと、国内第2の都市、南部カンダハルにそれぞれ弟が暮らしているが、カブールの弟とは14日朝を最後に連絡がつかなくなったという。「武力衝突が起こっていないか、情報がないため心配だ」と語った。
一方、タリバンが既に「制圧した」と表明したカンダハルにいるもう一人の弟からは「銃声は聞こえず、今のところは平穏だ」と連絡があった。
米軍の完全撤退予定が月末に迫る中、レシャードさんは「タリバンがこれほど早く、全土で攻勢を強めるのか」と驚きを隠さなかった。