契約3年目・稲見萌寧“大化け”秘話 1932年創業「都築電気」初の所属選手が銀メダル 無名19歳と“面接”でサポート決定、初陣惨敗に涙…居残って猛練習 - イザ!

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契約3年目・稲見萌寧“大化け”秘話 1932年創業「都築電気」初の所属選手が銀メダル 無名19歳と“面接”でサポート決定、初陣惨敗に涙…居残って猛練習

 東京五輪ゴルフ女子で銀メダルを獲得し、男女を通じて日本勢初のメダリストとなった稲見萌寧(22)。トップゴルファーの仲間入りに沸き返っているのが、所属3年目となる都築電気(本社・東京都港区)だ。戦前に創業した老舗企業ながら、競技や選手をサポートするのは稲見が第1号。デビュー直後から成長を見守ってきた所属先が、「練習の虫」と称されるヒロインの素顔を明かした。 (塚沢健太郎)

 五輪の激闘から休む間もなく、「翌日から練習していた」という稲見は13日、長野・軽井沢72北コースで開幕したNEC軽井沢72ゴルフトーナメントに出場した。

 日本ゴルフ界初のメダリストとなっても、「あまり変わらない。プレッシャーも少ないし、自信がついたというのもない。もう今週の試合に切り替えているので、そこまでずっと思い出を引きずっているというのはないです」とキッパリ。

 むしろ大きな変化を実感しているのは所属先だ。都築電気広報部の北浦室長は「反響は大きいです。今季は6勝していますが、今回の銀メダル獲得でいろんな方に知っていただくことができた。当然、社員も喜んでいますし、取引先やファンの方からも多くの声が寄せられています」と知名度アップに声を弾ませる。

 「都築電気」と聞いて、どんな会社かすぐに思い浮かぶ人は少ないだろう。東証一部上場のICT(情報通信技術)企業で1932年に名古屋で創業。戦後に東京へ本社を移し丸の内の電話、通信の公共工事に携わった。2021年3月の連結売上高は約1200億円、従業員1522人。

 「来年で創業90年を迎える会社ですが、他のスポーツも含めて過去に競技や個人をサポートをしたことがありません。稲見さんが初めてで、こんなことになって私たちもビックリです」と北浦室長。いきなりのスーパーショットとなった、稲見との出会いは2018年秋。前年から「スポーツをやりながら健康になっていこう」と力を入れていたところ、ある企業を通じて紹介されたという。

 北浦室長は「正直、名前もよく知らない状況でして」と当時を振り返り、「一度お話を聞かせてください」と“面接”したことを明かす。当時の稲見はまだ19歳ながら、「当社の経営陣を前に自分の考えや将来の設計をキチっとお答えになって、しっかりされていた。受け答えは誠実で、好感が持てました」。

 18年の出場は3試合のみ。翌19年のシード権もなかった稲見だが、「先を見越した練習を、以前から1日10時間ぐらいやっている。自分ができるのは、練習をして試合で結果を出すことなので頑張りたい」という決意表明が響き、19年1月からの所属契約に至った。

 もっとも初年度から好発進とはいかず、上位30人がほぼ全試合に出場できる予選会の出場優先順位は103位止まり。推薦で最大8試合しか出場できない状況だった。

 所属選手となって臨んだ初戦、ヨコハマタイヤPRGRカップ(高知・土佐CC)は「契約した最初の選手なので、どういう姿勢でやっているのか見に行きました」(北浦室長)。当時ラウンドについて回ったギャラリーは1人もおらず、北浦室長と稲見の父・了(さとる)さん、奥嶋誠昭コーチの3人だけだった。

 結果はカットラインに2打及ばず予選落ち。稲見は涙を流して悔しがったが、そこからが違った。決勝に進めなかった選手の大半は帰京するものだが、稲見は翌日も土佐CCで練習。次戦で9位に入ると、この年の5戦目で5位、6戦目で3位に入って出場優先順位が14位に上がり、11戦目(プロ14戦目)となる7月のセンチュリー21で念願の初優勝を飾った。

 それからわずか2年後。予定通り昨夏の開催なら全く縁がなかった五輪の舞台に、昨年10月から今年5月の間に6勝という猛チャージを決めて出場を果たすと、銀メダルまで持ち帰った。多くのメダリストは所属先や地元自治体を表敬訪問しているが、稲見にその予定は当面ないという。

 「初優勝した際には500人が集まり祝勝会を開きましたが、コロナが終息していないのに呼ぶのはどうか。毎週試合があり、試合の合間は毎日練習をしている。盛大にできるかは別として、今季が終わった12月にできれば」(北浦室長)

 理解ある所属先に支えられ、キャップのツバとシャツの右袖に「TSUZUKI」の看板を背負って向かうは、白熱の賞金女王レースだ。今大会の初日、2日目に同組で回るランキング1位の小祝さくら(23)に、約200万円差の約1億4687万円の2位で猛追。銀メダルを祝福されても、「2位でおめでとうでは…」とゴルファーらしい感情を抱く稲見が見据えるのは、もちろん一番高い場所だ。

zakzak

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