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東京五輪は、美しかった 柔道・大野の言葉がアスリートの気持ちを象徴

大野の言葉にはすべてのアスリートの思いが詰まっていた
大野の言葉にはすべてのアスリートの思いが詰まっていた

 日曜日、五輪が幕を閉じた。新型コロナウイルスが感染拡大する中での開催強行…。柔道男子の73キロ級で連覇した大野将平(29)の言葉がアスリートの気持ちを象徴していた。

 「(開催に)賛否両論があることは理解しています。ですが、われわれアスリートの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば、本当に光栄に思います」

 4年に1度の祭典は1年延期され、ほとんどの競技が無観客だったが、披露できる舞台があることに感謝した。そして「苦しくてつらい日々を凝縮したようなそんな1日の戦い」ときっちりと結果を出す姿…。その研ぎ澄まされた集中力は、見ているものを感動に誘った。

 集ったアスリートたちは日本勢も含め約1万1000人…。女子ボート英国代表のエミリー・クレイグがツイッターで公開した動画を見た。片言の日本語で感謝した。

 「オリンピックができるなら、それは東京しかないと信じていました。日本の皆さんの努力のおかげで、私たち何千人ものアスリートが、夢を見ることができました」

 アスリートは舞った。その姿に、コロナ禍で憂鬱な日々を過ごしていた人々の心は癒やされただろう。開会式の視聴率は56・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。各競技も日本勢の活躍によって軒並み2ケタを超す数字を残した。金メダル27を含めてメダル総数は58個、史上最多だった。

 拙稿も連日テレビの前にいた。王者・中国を倒した水谷隼(32)、伊藤美誠(20)の卓球男女混合ペア、悲願の金に輝いた野球の侍ジャパン…。

 記憶に残るシーンは数々あるが、白血病を乗り越え、舞台に立った競泳の池江璃花子(21)、陸上女子の1500メートルで初の決勝に残った田中希実(21)ら登場するすべての選手たちが輝いていた。そして国、地域を超え、人々がお互いを称え、“絆”を深めたボーダーレスの世界。美しかった。

 コロナ禍での開催に批判的な声も多かった。いまだ渦巻くが、その賛否は後世に委ねよう。今思うこと、「開催、ありがとう」である。 (産経新聞特別記者・清水満) 

zakzak

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