東芝、年内に取締役会議長選任へ 株主との関係改善急務

産経ニュース
東芝の綱川智社長(同社提供)
東芝の綱川智社長(同社提供)

東芝の綱川智社長は12日の記者会見で、新たな取締役会議長の選任に向け、年内に臨時株主総会を開く考えを明らかにした。東芝では経済産業省と連携して「物言う株主」に圧力をかけた問題が発覚。6月の定時株主総会で当時の永山治議長の再任が否決され、企業統治の改革が急務となっている。ただ、物言う株主との緊張関係の解消には時間がかかりそうで、経産省との関係にも配慮した難しいかじ取りが続きそうだ。

新しい議長について、綱川氏は「CEO(最高経営責任者)の経験があり、(取締役会の)『重し』となっていただける方が望ましい」と語った。現在は指名委員会が外部の人材会社の協力を得て選定を進めている最中。監査委員会委員の補充も急務となっているほか、綱川氏の後継の選定も今後本格化する。

ただ、東芝と物言う株主との緊張は当面は続きそうだ。株主との関係について、綱川氏は「ここ最近は精力的に意見を聞いており、(認識に)ずれはなくなっている」と強調する。一方、経済安全保障の観点を踏まえれば、圧力問題の背景となった経産省との関係も引き続き重要となる。綱川氏は「行き過ぎた点を反省し、今後再発防止に取り組みたい」と語った。

昨年7月の定時株主総会の運営をめぐる再調査も今月に入りようやく動き出した。東芝は6日、金築誠志氏(元最高裁判事)を委員長とする「ガバナンス強化委員会」を設置したと発表。圧力疑惑の真因究明と責任の所在の明確化、再発防止策の策定に向けた提言という3つの使命を負う。10月に最終報告を行う予定だ。

東芝主体の調査が行われるのはこれで2回目。内容次第では、車谷暢昭前社長らすでに退任した役員に対し、一部報酬の返還を求める可能性もある。

東芝が12日発表した令和3年4~6月期連結決算は、最終損益が179億円の黒字(前年同期は113億円の赤字)で、同期間としては3年ぶりに黒字を確保した。新型コロナウイルス禍で急減した売り上げの回復に加え、自動車向けの半導体やデータセンター用のハードディスクドライブ(HDD)が好調だった。

売上高は21・3%増の7278億円。本業のもうけを示す営業利益は145億円だった。4年3月期の見通しは売上高3兆2500億円、営業利益1700億円で、5月の前回発表のまま据え置いた。(米沢文)

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