【今から始めよう!70代まで働く健康術】認知症と関係する高齢者の糖尿病 早期の肥満解消で予防を - イザ!

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今から始めよう!70代まで働く健康術

認知症と関係する高齢者の糖尿病 早期の肥満解消で予防を

東京都健康長寿医療センター 荒木厚副院長
東京都健康長寿医療センター 荒木厚副院長

 食生活の乱れに伴う2型糖尿病は、65歳以上の高齢になると認知機能の低下や日常生活動作(ADL)の低下に伴い、死亡リスクが上がる。早期段階で予防するには、中年期から血糖コントロールのための食生活の見直しが欠かせない。

 「糖尿病と認知症には深い関係があり、それを後押しするのが中年期の肥満です。ぜひとも今のうちに改善していただきたい。高血糖を放置せず、きちんと医療機関を受診することも重要です」

 こう話すのは、東京都健康長寿医療センターの荒木厚副院長(内科総括部長兼務)=顔写真。高齢者糖尿病診療と研究に長年尽力し、今年5月、高齢者糖尿病の新しいエビデンスを論文発表した。高齢患者の血糖コントロールの難しさを熟知しているだけに、荒木副院長は、中年期からの改善を強く推奨している。

 「肥満による内臓脂肪は、血糖値を下げるホルモンのインスリンの効き(インスリン抵抗性)を悪くします。インスリンを出す膵臓のβ細胞も疲弊させるために、2型糖尿病を引き起こし、さらに将来の認知症にもつながっていくのです」

 BMI(体格指数=体重kg÷身長m2乗)で「25」以上は肥満とされる。「24・5」でも、高血糖状態が続いているならば体重をもっと落とした方がいいだろう。だが、容易なことではない。厚労省の2019年「国民健康・栄養調査」によれば、食生活改善の意思について、BMI25以上の男性の約14%は「改善することに関心がない」、25%が「関心はあるが改善するつもりはない」と回答していた。「仕事が忙しい」など理由は人それぞれだ。

 「自力での改善が難しいときには、治療薬を活用するのがよいでしょう。糖尿病治療薬でGLP-1受容体作動薬や、SGLT2阻害薬は、2型糖尿病患者さんの体重減少にも寄与します」

 海外では肥満症の治療薬として、GLP-1受容体作動薬の基礎研究や臨床研究が進んでいる。国内でも、近い将来、肥満症の治療と2型糖尿病の治療が、一石二鳥で推奨される可能性があるのだ。

 「問題なのは、忙しくて肥満を放置すること、また、受診を途中で止めてしまうことです」

 いまコロナ禍での感染予防から医療機関への受診を控え、そのまま中断した人が問題になっている。運動不足や食事の偏りに拍車がかかり、薬の服用もないので、肥満や高血糖が悪化しやすいのだ。その状態を続けていると、65歳を過ぎてから認知機能の低下やADLの低下、さらには、2型糖尿病の合併症(心筋梗塞や脳梗塞など)のリスクも高くなる。

 「2型糖尿病の合併症や併存病を防ぐには、いかに早く改善するかがカギになります。早い段階で改善すると、その効果は、“遺産効果”として長く続くのです」

 荒木副院長お勧めの「見直しのコツ」(別項)を参考に。今日から取り組もう。 (安達純子)

 ■荒木副院長お勧めの肥満解消法

 □食後に30分、1日1~2回、歩行などの有酸素運動を週5回以上

 □運動不足で足腰が痛い場合は、運動指導者のもとで筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)からスタート

 □バランスのとれた食事を1日3回。食物繊維の多い野菜、キノコ、海藻がお勧め

 □間食や甘い清涼飲料水は控える

 □健康診断で高血糖の結果が出たら医療機関を受診する

 □薬を適正に服用しながら減量し、「もっとやせよう!」というポジティブな気持ちを育む

 ※東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科のホームページから

zakzak

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