【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】デビュー3年で楽曲、人気は不動のものに 84年、アルバム「POSSIBILITY」が大ヒット - イザ!

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歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡

デビュー3年で楽曲、人気は不動のものに 84年、アルバム「POSSIBILITY」が大ヒット

 中森明菜の“旅曲”を集めたアルバム『POSSIBILITY(ポシビリティ)』が発売されたのは1984年10月10日だった。

 キャッチ・コピーは《明菜の中に無限の宇宙を見た。》。明菜にとっては通算6枚目のスタジオ録音アルバムでもある。

 初登場1位に輝いたシングル・ヒット曲『サザン・ウインド』、そして『十戒(1984)』を収録した上、さらに『北ウイング』の“続編”として康珍化(詞)と林哲司(曲)コンビが書き下ろした『ドラマティック・エアポート-北ウイングPartII-』も収められるなど、明菜にとっては「デビュー3年の歩みを総括するような作品集に仕上げられていた」(音楽関係者)。

 プロデューサーでディレクターだった島田雄三は、デビュー3年目を迎えた明菜の最初のアルバムは“旅”をキーワードに厳選した楽曲で構成した作品集を作ることで「明菜の魅力を再発見したい」と考えたようだ。

 《未知なる世界を宇宙というなら、明菜だってこれは、もうりっぱな宇宙といえるのではないでしょうか。既成の概念を破って、新しい境地を次々に拓いてきた明菜は、無限大の可能性を予感させてくれます。そしてまたしても! 明菜のニューアルバム“POSSIBILITY”。この直径30センチの小宇宙で、君はまたニューな明菜に出逢うはずダ!!》

 これは、アルバムの宣伝コピーだが、もはや単なるオリジナルアルバムではなく、コンセプトを持った作品集だったことが垣間見られる。作曲家の林哲司は「収録曲で『北ウイング』の続編にこだわっていたのは島田さんでした。単にアイデアっぽい感じもありましたが…。ただ『北ウイング』とは違って、シングルではなくアルバムの収録曲ということもあったので、その時の自分のイメージで書いたというのが正直なところですね」と振り返るが、いざ、アルバムが発売されるやユーザーからは想像を上回る反響があった。

 アルバムの中で、康と林は『October storm-十月の嵐-』も手掛けていたが、「『ドラマティック・エアポート-北ウイングPartII-』は、康さんの書いた詞のほうが重要だったように思いますね」と林は言い切る。

 発売直後から大きな話題となったのはいうまでもなく、オリコンのアルバム・チャートでは初登場1位(84年10月22日付)にランクされ、2週にわたって首位の座に立った。しかも「発売してわずか3カ月足らずで、オリコンの年間アルバム・チャートでも18位にランクされるなどセールスも好調でした」(当時の販売担当者)。アルバムでも「初登場1位」を不動のものとした。

 この年、NHKが公表した「好きな歌手・タレント」(調査期間83年10月3日~84年11月9日)の結果では「好きな女性歌手」はトップが22・4%で松田聖子、2位は20・9%で森昌子。明菜は14・9%で3位だった。

 ちなみに4位以下は都はるみ、八代亜紀、岩崎宏美、川中美幸、島倉千代子、小林幸子、石川さゆりと続き、さすがNHKらしく(?)演歌勢が強さを発揮していた。

 「NHKは、それまで歌手やタレントの人気度について順位を発表したことがありましたが、数字で具体的に発表したのは、この年が最初で最後ではないでしょうか。聖子がトップだったことはうなずけます。しかし、認知度、実績の高いベテラン歌手が上位を競う中、デビュー間もない明菜がベスト3に名を連ねたことはすごいことです。しかも『好きな歌謡曲や演歌』では、明菜の『禁区』が4・8%で5位にランクされ、聖子は『ガラスの林檎』が4・3%で7位でした。データで見るかぎり、やはり明菜の強さは楽曲だったと言えますね」(前出の放送関係者) =敬称略

  (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)

 ■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組『スター誕生!』で合格し、82年5月1日、シングル『スローモーション』でデビュー。『少女A』『禁区』『北ウイング』『飾りじゃないのよ涙は』『DESIRE-情熱-』などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。

zakzak

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