メキシコがキューバに支援物資 米制裁を「非人道的」と批判

産経ニュース

【ニューヨーク=平田雄介】メキシコで左派政権を率いるロペスオブラドール大統領は27日、新型コロナウイルス危機の中、電力や食料、医薬品が不足し困窮するカリブ海の島国キューバへの人道支援を本格化したと発表し、米国によるキューバへの経済制裁を「非人道的だ」と批判した。

ロイター通信によると、軽油10万バレルを積んだメキシコ国営石油会社の船が26日、キューバの首都ハバナ港に到着。27、28両日もメキシコのカリブ海に面したベラクルス港から食料品や酸素ボンベ、医薬品を積んだ船が出発するという。

キューバのマルミエルカ貿易相はツイッターで「わが国は孤独ではない」とメキシコへの謝意を示した。

ロペスオブラドール氏はバイデン米大統領に制裁措置の再考を求め、メキシコの石油支援でキューバの病院の電力供給が可能になることに期待を示していた。

また、27日の会見では対米関係悪化のリスクを問われ、「メキシコは独立した国家だ」と強調。人道支援の是非の判断は主権の問題だとの見方を示した。

米キューバ貿易経済評議会(本部=ニューヨーク)によると、米国の経済制裁は、米国からキューバへの輸出を規制することに主眼があり、メキシコ産石油をキューバへ売却したり寄付したりすることを防ぐ具体的な措置はないという。

キューバは石油を南米ベネズエラからの輸入に頼ってきたが、米国の対ベネズエラ制裁で供給網が断たれ不足していた。新型コロナ危機で観光産業も打撃を受け、国民の不満が鬱積している。11日には大規模デモが発生し、共産党一党独裁政権に動揺が走った。

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