【食と健康 ホントの話】体を洗っても消えない「疲労臭」はビフィズス菌で解消 - イザ!

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食と健康 ホントの話

体を洗っても消えない「疲労臭」はビフィズス菌で解消

関根嘉香教授
関根嘉香教授

体を洗っても消えない「疲労臭」。精神的ストレスや筋肉疲労、腸内環境の悪化などによって、アンモニアが血液から直接体表に出て臭うことがわかっている。アンモニアの表出を防ぐためには、腸内細菌のビフィズス菌を増やし、腸内を酸性に傾ければよい、ということを前回説明した。それでは、ビフィズス菌をどうやって増やせばいいのだろうか。

乳酸菌は名前の通り「乳酸」を腸内で産生する。対してビフィズス菌は、乳酸と短鎖脂肪酸、とくに「酢酸」を産生することが知られている。酢酸とは、食用のお酢の主成分。腸内を酸性側に傾け、しかも悪玉菌の増加を抑制する効果もある。

ビフィズス菌が疲労臭に効果があることを研究で明らかにした、東海大学理学部化学科の関根嘉香教授=顔写真=は、ビフィズス菌に着目した理由をこう話す。

「アンモニアはNH3とNH4+という、分子の形とイオンの形が腸内のpHに応じてつりあいをとりながら存在しています。腸を通過して血液に移行するのはNH3だけですので、NH4+のほうに、つまり酸性に偏らせておけば、腸を通過しにくくなり、血液から揮発してくる量が減るだろう、と考えられました。腸の中で酸性の物質といえば、乳酸や短鎖脂肪酸です。これを作り出してくれるものを増やせばいいじゃないか、ということで、ビフィズス菌に着目したのです」

ビフィズス菌を腸内で増やす方法は、まずはヨーグルトやサプリメントなど、菌そのものを食べる方法がある。しかし大抵は胃酸や胆汁酸で死んでしまい、生きたまま大腸に到達するのはほんのわずか。そこで、食物繊維やオリゴ糖といった、善玉菌の「エサ」を食べることがおすすめだ。とくに「ラクチュロース」(牛乳に含まれる乳糖を原料としたオリゴ糖)がビフィズス菌を増やすのにおすすめだという。

関根教授はこのラクチュロースを使って、腸内細菌の変化と疲労臭との関係性を検証する実験を行った。被験者に2週間、毎日4グラムのラクチュロースを摂取してもらい、その前後、摂取中の計5日間の朝と夜に皮膚ガス(皮膚アンモニア放散量)を計測。大腸内のビフィズス菌数も2週間の摂取前後に計測した。その結果、ラクチュロースを摂取する前と後で大腸内のビフィズス菌数が有意に増加しただけではなく、それにともなって疲労臭も有意に減少した。

「ラクチュロース以外にも、大腸内でビフィズス菌に短鎖脂肪酸(酢酸)を増やしてもらうには、豆類、イモ類、根菜類、海藻類、果物類などに多く含まれる水溶性食物繊維を摂るとよいでしょう」

ところで関根教授は同じ実験で、他の体臭成分で増減するものの有無を確認したところ、ラクトンという成分が増加していることが判明。「桃のような甘い香り」と表現される、10~20代の女性に特徴的な香りだ。売り切れ続出となった、製薬会社のボディクレンズ製品にもこの成分が配合されている。

大腸のビフィズス菌を増やすことによって、疲労臭を減らすことはもちろん、よい香りの体臭を手に入れることも不可能ではないようだ。

(医療ジャーナリスト 石井悦子)

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