【テレビ用語の基礎知識】「ファスト番組」 嘆かわしいの声も昔の名番組知るのに便利「時代に合わせた対応必要」 - イザ!

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テレビ用語の基礎知識

「ファスト番組」 嘆かわしいの声も昔の名番組知るのに便利「時代に合わせた対応必要」

 映画のあらすじを10分くらいにまとめた「ファスト映画」が話題になってますね。つい最近、「ファスト映画」を違法にアップした人物が数人逮捕されました。

 とあるニュース番組が「ファスト映画の制作者」のインタビュー映像を流しましたが、その制作者が「1時間もインタビューに応じたのにほとんど使われなかった」とツイッターで文句を言い、「映画を勝手に縮めているお前がインタビューを縮められたからって怒るな」と突っ込まれていたのは笑いました。

 最近は、録画したテレビ番組を2倍速とか3倍速で見てそれでOKという人も多いみたいです。私がかつて在籍していたインターネットテレビのABEMAでは「倍速ニュース」という番組もやってます。ニュースのみならずドラマやバラエティーなんかも早回しで見て、なんとなく内容を理解すればそれでいい、という人は若い世代中心に結構いるようですね。

 私は、個人的には映画やテレビはじっくり楽しみたいほうですし、私の周辺の業界人からは「ファスト映画とか倍速再生とか嘆かわしい」という声が結構聞こえてきますが、見る人の気持ちも分からないではありません。これだけいろんな情報があふれていると、そんなに重要性が高くないものはザッと流せばいいですよね。

 やれ「映像作品は間が大切」とか「余韻を楽しもう」とか言っても、ぶっちゃけそれほど時間をかける価値がないと思うから「倍速」でいいわけですよ。

 「嘆かわしい」とか言ってるより、むしろテレビ局が「公式ファスト番組」を作っちゃうというのはどうでしょう? 過去から現在までアーカイブされているドラマやバラエティーを手当たり次第に縮めて「ファスト番組」として、サブスクか何かで配信したらビジネスになりませんかね?

 見たことのない昔の名番組とか、実際に見るとゆる~い展開でタルかったりしますけど、だいたいどんな話でどんな名シーンがあったかぐらいは知っときたいって人はいると思います。

 いま放送中の番組も、ざっくり内容がわかればそれでいい、って人も多いと思います。で、中には「ファスト番組を見たら面白そうだったから、普通にもう1回見る」っていう人もいるでしょうしね。

 なんか「映像は作品だ」みたいな考え方はもう捨てたほうがいいんじゃないかと僕は思います。そんなの思い上がりですよ。いろんな方に見てもらってナンボの客商売ですから「お客さんに便利なように」時代に合わせて変わらなきゃいけませんよね。

 ■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。1992年テレビ朝日入社。スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える! 「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版)。

zakzak


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