【東京五輪と日本】大胆なコロナ対策しか次期衆院選に活路なし 「五輪だけは無観客は不平等」菅首相にも欲しい宮城・村井知事の心意気 - イザ!

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東京五輪と日本

大胆なコロナ対策しか次期衆院選に活路なし 「五輪だけは無観客は不平等」菅首相にも欲しい宮城・村井知事の心意気

菅首相の記者会見(共同)
菅首相の記者会見(共同)

 東京都議会選挙の勝敗評価は、少し間違っていると思う。

 小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の議席減少は予想より少なかったが、大幅な議席減だから知事与党としては「敗北」だ。大阪での、日本維新の会の勢力と比べるべきだ。

 小池氏が過労入院でやつれた姿をみせ、東京五輪や新型コロナウイルス対策で政府と対立しない一方、都民ファーストの会には「無観客」という公約をさせて「良識」を装ったことが好感をもたれた。感染状況の拡大を順風に変えるマジックの成功だ。

 立憲民主党と共産党の獲得議席合計34議席は、過去の選挙での野党第一党と共産党の合計と比較すると、前回よりましだが「敗北」である。

 公明党は大苦戦のはずが、候補者全員が当選した。コロナ禍で従来型の運動が難しいのにさすがだった。ただ、他宗教ほどではないが、創価学会も会員数の維持が難しくなっている影響が出てきているとすれば心配だ。

 自民党は期待外れだったが、自民党や菅義偉内閣の支持率は、コロナの感染状況だけで上下しているので、投開票時に感染者数が増加したから「負けた」だけだ。

 東京五輪は「ほどほどの成功」で終わるだろう。高齢者のワクチン接種率が上がれば、重症者や死者は増えない。職域接種で数を増やすより、強い希望者が接種できる状態をつくることが重要だ。特に、飲食関係者は犠牲にされているのだから優先すべきである。

 欧米では「ワクチン・パスポート」が導入され、接種者限定での規制解除が始まっている。今後、新型コロナに罹患(りかん)しても、行動規制を受けても接種しない本人が悪いとする方向だ。

 以前は、ワクチンの強制に近いことや、接種者の優遇は嫌われたが、世界の常識は変わっているのに、日本は取り残されている。東京五輪も、観客をワクチン接種者か、自費でPCR検査を受けた者に限ればよかった。

 理解しがたいのは、薬事承認をして台湾などに提供している英アストラゼネカ製ワクチンについて、菅義偉政権が使用のゴーサインを出さないことだ。「副反応が心配だ」と言っても、五輪入場者など希望者限定か副作用が出にくい1回目だけに使うなら問題はない。1回の接種でいい米ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社、ヤンセン社製ワクチンもすぐに承認すべきだ。

 菅首相は思いきった政策を展開して、次期衆院選は感染状況を見極めて、自民党総裁選の前か後を選べばいい。運悪く、感染状況が悪くなれば、土壇場で総裁選に出馬しないとか、再選されても早期に潔く首相を辞めると割り切れば何も怖くない。

 永田町の政治家が勇気を示さないなか、宮城県の村井嘉浩知事は「(プロ野球や音楽ライブが観客入れてるのに)五輪だけ無観客は極めて不平等」として、宮城スタジアムで行う五輪のサッカーの試合に観客を入れる。「目先のことしか考えず批判を恐れ、大義を見失う政治家が多いと思います。本当に情けない。晩年の西郷隆盛の気持ちが分かるようになってきた」と言っているが、その心意気を菅首相にも持ってほしい。

 ■八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。徳島文理大学教授。著書に『歴史の定説100の嘘と誤解 世界と日本の常識に挑む』(扶桑社新書)、『日本人のための日中韓興亡史』(さくら舎)、『日本人がコロナ戦争の勝者となる条件』(ワニブックス)など多数。

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