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ワクチン不足で不安に苛まれる人たち 陰謀論に取り込まれることも

ポストセブン
ワクチンは十分にあると言われていたときは落ち着いていた(イメージ、時事通信フォト)
ワクチンは十分にあると言われていたときは落ち着いていた(イメージ、時事通信フォト)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が進んでいるイスラエルでは、免疫力が低下している成人を対象に三回目の追加接種が始まった。急速に広まる変異ウイルス(デルタ株)感染に対抗するためだが、日本では二回目の接種どころか、一回目の接種も日付が決まらない人が続出している。ライターの森鷹久氏が、先の見通しが立たないことで、陰謀論に取り込まれるなど、不安にさいなまれる人たちについてレポートする。

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「1日100万回以上のワクチン接種を」という、大風呂敷としか思えなかった大目標が達成され、政府が成果を誇っていられたのは束の間のことだった。ワクチン確保が予定通りにいかなくなり、結局「ワクチン接種」のスピードを調整するよう、すなわち、残り少ないワクチンをもっとゆっくり打て、と指示を出すことになった。この朝令暮改によって振り回されるのは、ワクチン接種を待つ人々だ。

必要十分にある、と言われれば「接種はいつでもいい」と考えるのが人間だが、残り少ない、と言われれば急に「我先に打ちたい」と考えてしまうのも、やはり人間である。

「接種会場に来られてもどうしようもないのに、やはり藁にもすがる思いなのでしょう。ワクチン接種がまだ、というお年寄りが訪ねてきて、泣かれたりする。ワクチンが足りない、という報道が出て以降、そういう人が増えた印象です」

こう話すのは、東京都内の新型コロナウイルスワクチン接種会場で、会場整理を行うスタッフの丸山恭子さん(仮名・30代)。ほんの一ヶ月前、「十分にある」「希望者は全員が打てる」とされていたときには、前述のような不安定な人たちが会場へやってくることはなかった。都内の大規模接種施設は、最初こそ接種を希望する人の長蛇の列ができたが、しばらくすると「ガラガラ」という報道もあったほどである。だが、在庫不足に関する報道が出始めると、これまで楽天的だった人々の中からも、焦ったり不安に駆られる人が増えたようだと話す。

「会場近くを毎日散歩している高齢の夫婦がいて、ワクチンは若い人から優先に、年寄りは最後でいいと温和な感じでお話をされていました。しかし最近になって、早めに打っておけばよかった、と気を落とされています。本当はこっそり打てるのではないか、と耳打ちされて、お金を払うとまで言われたほど。焦る方は確実に増えています」(丸山さん)

関西地方の自治体で、ワクチン予約の専用電話スタッフとして働く青山光一さん(仮名・40代)も、市民の「焦り」を感じている一人。

「予約はできるが接種がいつになるかわからない、としか説明できない状況なのですが、見殺しにするのか、若者より高齢者を優先しろ、という電話はやはり、ワクチン不足の報道の後に明らかに増えました」(青山さん)

以前は「ウェブ予約の方法がわかりにくい」など、システムに関するクレームが多かったが、現在では「なぜ打てないのか」そして「なぜ足りないのか」とスタッフを問い詰める電話が多いという。

「怒ったり泣き落としにかかってみたり……長い人では2時間も電話口で粘られる方もいらっしゃいますが、我々としてはどうしようもありません。そもそも、私自身も、ワクチンをいつ打てるかはっきりせず、接種券すら届いていない。海外スポーツの試合を見ていると、観客の多くはマスクをしていません。ワクチン接種が進んでいるからだそうですね。そういうのを見てため息をつき、電話では怒鳴られる。ワクチンはいつか打てる、と考えていましたが、環境のせいなのか、本当に打てるのか、と疑心暗鬼になっている自分もいます」(青山さん)

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