“雑草バブル”の熱狂 200万円超の落札事例も - イザ!

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“雑草バブル”の熱狂 200万円超の落札事例も

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ヤフオクで「フィロデンドロン」を探すと、100万円を超える落札が多数見つかる
ヤフオクで「フィロデンドロン」を探すと、100万円を超える落札が多数見つかる

今「雑草バブル」がピークを迎えている。

コロナ禍では新たな生活様式の一つとして手作りスイーツに挑戦する家庭が増えるなど、さまざまなブームが巻き起こった。そんな中で意外なブームの種となっているのが“雑草”だ。

「雑草バブル」は、ネットオークションを中心とした希少植物・観葉植物の価格が高騰している現象を指した言葉だ。ベテランの愛好家からは、これらの植物を買いたい人々が最近にわかに増加したことで、希少な植物に手が出づらくなっていることを自虐的に「雑草バブル」という使い方がなされているようだ。

現に、ネットオークション最大手のヤフオクでは、これら観葉植物を中心とした高額取引事例が増加している。10万円を超える価格で落札されたものはここ半年で数百件にも上っており、数十万円での取引も珍しくなくなりつつある。

最も高い値段で落札される観葉植物は「フィロデンドロン」と呼ばれる、細長い葉っぱが特徴の小ぶりな植物である。その中でも、サイズが大きかったり、葉っぱに美しいまだら模様などが入っていたりするものが愛好家に特に好まれている。

フィロデンドロンのここ半年における10万円以上の落札事例は180件で、そのうち10件が100万円超で落札されている。最高落札額は280万円で、129件もの入札合戦が今年の3月に繰り広げられた。7月15日現在で開催中のオークションでは、50件以上の入札が入っており、70万円以上の値段を付けているフィロデンドロンが出品中である。

愛好家の間でにわかに広がりをみせつつある「雑草バブル」。それでは、一般人の間でもこのような観葉植物はブームになりつつあるのだろうか。今回は、グーグルの検索ボリュームの変化を時系列で確認できる「GoogleTrends」のデータから一般人における雑草への関心を調査した。

コロナ禍で「航空券」と検索ボリュームが入れ替わった

今回は雑草バブルの主役である「観葉植物」と、コロナ禍で需要が減少したとみられる「航空券」というキーワードを比較した。これを2004年からのデータで振り返ると、驚くべき結果が浮かび上がった。

なんと、16年以上も「観葉植物」を寄せ付けなかった「航空券」の検索ボリュームは、20年のコロナ禍によって一気に逆転し、足元では「航空券」のおおよそ2倍程度の検索ボリュームで推移しているのだ。

つまり、今ネット上では「航空券」よりも「観葉植物」を探す人の方が多いということになる。コロナ禍で旅行ができない中、検索ボリュームが減少した「航空券」などの受け皿として「観葉植物」にスポットライトが当たっていることは、コロナ禍における意外な「新たな生活様式」の芽生えを伺わせる。

冒頭で取りあげたオークションの事例からは、「雑草バブル」を思わせる高額取引事例を垣間見ることができた。そして、「観葉植物」という検索ボリュームの増加からは、草の根的な一般人への需要の増加が示唆されている。

GoogleTrendsからは、関連ワードにおける検索ボリュームの高まりも確認できており、水やりの手間がかからない人気の観葉植物であるパキラや、液体肥料などのブランドであるハイポネックスといった関連アイテム、そして「観葉植物 虫」といった害虫対策の検索も増加していることから、ビギナー層における裾野の広がりが伺える。

“雑草”はブームになるか

今回の「雑草バブル」の特徴は、テレビや新聞などのメディアによる報道がそれほど活発でない中で広がりを見せつつある点にある。バブルがコロナ禍における「手作りスイーツブーム」や、「鬼滅の刃ブーム」といった社会現象に成長する過程では、必ずといっていいほどそれらの有力な媒体が足元の口コミをすくい上げて拡散するという過程を踏む。

今の状況は、あくまで自発的な関心がある者が観葉植物へたどり着いている状況に過ぎず、受動的な消費性向の人々にまで雑草ブームは波及しきれていない。

しかし、近年では、小さなサボテンやコケなどをガラス容器で育てる「テラリウム」といった、「SNS映え」重視に植物をインテリア化する動きも見られるようになり、YouTubeでも「野性爆弾のくっきー!」氏が観葉植物を爆買いするという動画が40万回以上再生されるなど、ネット上で水面下の広がりが見られつつある状況だ。

この動きにマスコミやトレンドメディアなどが目をつければ、徐々に消費性向が受動的な属性にも波及し、“雑草ブーム”は完成するかもしれない。緊急事態宣言の再発出もあり、巣ごもり消費の傾向は未だ継続しそうだ。足元の検索ボリュームの高まりからも、ブームになる素地は十分にある。

なお、ここまで便宜上各種の植物を「雑草」という言葉で一まとめにした点、愛好家の皆様におわびしたい。そこで最後に、「雑草という草はない」という言葉を紹介して締めたい。これは生物学者としての一面もあられた昭和天皇のお言葉である。“雑草”という単語は、特有の名前がある植物にフィルターをかけた、人間のエゴで生まれたような言葉なのかもしれない。雑草に限らず、漠然と捉えている物事をもう一歩深く掘り下げていくことで、新たな発見や出会いを見つけることができるようになりたいものだ。

筆者プロフィール:古田拓也 オコスモ代表/1級FP技能士

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