【経営者目線】から揚げの天才はなぜ最速100店舗を達成したのか コロナ担当相の「密告制度」に異議あり - イザ!

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から揚げの天才はなぜ最速100店舗を達成したのか コロナ担当相の「密告制度」に異議あり

から揚げの天才100店舗達成セレモニーにて=8日
から揚げの天才100店舗達成セレモニーにて=8日

 4度目の緊急事態宣言が発令された。ワタミも対象地域の直営居酒屋104店舗が完全休業となる。厳しいが要請は順守していく。しかし、要請が3日前と毎回急すぎるため、現場は混乱と損害を被る。従業員のシフトや仕入れ、物流など店を閉めるには本来1週間は準備期間が必要だ。

 居酒屋ばかりが犠牲を被るが、本当に感染者数を抑制するなら、鉄道を止める、企業のテレワーク(在宅勤務)の徹底を図るなど、人流を根本から抑える策を講じるべきだ。コロナ担当相が、グルメサイトを通じて実質的な飲食店「密告制度」を提案していたが、ナンセンスだ。現場に足を運び、事情をしっかりと把握すべきだ。

 資金繰りに困っている飲食店経営者もいるし、五輪が開催される世間のムードから緊急感を感じていない店側も客側も多くいる。そもそも「緊急の一大事」なら、閉会中の国会を開き効果的な法整備を議論すべきだ。

 そうした中、今月8日にワタミが展開する「から揚げの天才」が100店舗を達成し、今後の戦略会見を行った。日本の飲食チェーンで最速の100店舗達成となったが、居酒屋経営者が続々とから揚げ店のオーナーとなり、コロナ禍のテークアウト需要を捉えた。ワタミの仕入れ力で、大きなから揚げを1個99円で実現できたことと、テリー伊藤さんブランドの玉子焼きは、他社との競争に置いて優位だった。

 しかし、から揚げ戦争といわれるほど競争は激化しており、さらなる戦略を投入する。まずはより新規出店がしやすいように新たに「380万円出店モデル」を発表した。ワタミで100のコンテナ店舗を作り、380万円でリース店舗として貸し出す仕組みだ。出店はしたいが手元資金が苦しいという飲食店経営者が日に日に増えており、そうした声に応えた。日本政策投資銀行から出資を受けた120億円の一部を活用し、このモデルを通じて中小の飲食店の雇用や経営も支えていきたい。

 さらに商品戦略も見直した。週1回来店する常連のお客さまを飽きさせず、囲い込むためにメニューのバリエーションを増やす。今後は常時8種類のから揚げが楽しめ、年間20種類のから揚げを展開し、「お客さま好みのから揚げ丼」が作れる世界観を実現する。

 さらにワタミは大きな挑戦を続ける。韓国発祥のフライドチキンブランド「bb.qオリーブチキンカフェ」の出店も加速する。フライドチキンは王者ケンタッキーの一強だが、bb.qのオリーブオイルで揚げる健康志向なフライドチキンは、女性を中心に早くも支持を受けている。羽田の大鳥居店では客室乗務員の女性が連日、サラダとフライドチキンをおしゃれに楽しんでおり、これならいけると確信した。

 全てにおいて共通していることは、私が「現場」に足を運び、直接見て聞いて戦略を判断していることだ。コロナ担当相や都知事にも「現場」に足を運んで、これまでの戦略を見直してほしい。 (ワタミ代表取締役会長 兼グループCEO・渡邉美樹)

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