無観客五輪は“菅首相の敗北” 識者が痛烈批判 門田氏「反五輪の圧力に屈した」 木村氏「再発令の根拠は説明必要」 小川氏「菅おろしのシナリオも」 - イザ!

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無観客五輪は“菅首相の敗北” 識者が痛烈批判 門田氏「反五輪の圧力に屈した」 木村氏「再発令の根拠は説明必要」 小川氏「菅おろしのシナリオも」

緊急事態宣言の発令を決めた菅首相
緊急事態宣言の発令を決めた菅首相

 本当にこれでよかったのか。菅義偉政権が東京都の新型コロナウイルス緊急事態宣言発令を決め、東京五輪が首都圏で無観客となった背景には、感染症専門家の意見や世論への配慮がうかがえるが、なぜか評判が芳しくない。「反五輪」のリベラル勢力やメディアの圧力に押され、コロナを必要以上に恐れる姿勢に、識者からも厳しい批判が相次いだ。

 菅首相は8日の記者会見で、4度目の宣言発令を決めた理由について「首都圏の感染者数は明らかな増加に転じている。要因の1つが人流の高止まりに加え、デルタ株の急速な拡大への懸念だ」などと説明した。これを受けて政府や都、国際オリンピック委員会(IOC)など5者協議では五輪を1都3県で無観客とすることも決まった。

 「最悪というより有り得ない判断だ」と語るのは、作家でジャーナリストの門田隆将氏。「これまで政府は、死亡率が低い若者には不要不急の外出を控えることを呼び掛け、高齢者はワクチン接種を進めることで観客を入れた五輪が開催できると国民および世界に説明してきたはずだ。しかし、リベラル勢力がSNSで反五輪を訴え、メディアも圧力をかけたことに政府は押されて“敗北した五輪”になってしまった」と憤る。

 菅首相自身も「一時は20%を超えた感染者に占める高齢者の割合は5%程度前に低下している。重症者用の病床使用率も30%台に推移している」と述べている。政府の狙い通り、最大の懸念要因だった高齢者の感染状況が改善されていることは明らかだ。

 門田氏は「成果は十分出ているにもかかわらず、菅首相はなぜその数字をもとに国民に訴え掛けないのか。言葉を持たないのであれば領袖(りょうしゅう)としての資格はなく即刻、退陣していただくしかない」と両断した。

 その上で「来年には北京冬季五輪が控えている。人権問題を理由に各国がボイコットしない限り、習近平政権は『コロナに勝利した五輪』と高らかに宣伝する。日本政府は無観客としたことで、自由主義陣営の期待を裏切った情けない状況だ」と指摘した。

 元厚生労働省医系技官で医師の木村盛世氏(感染症疫学)も「再発令の根拠がよく分からない。これまで3度の緊急事態宣言についてデータを解析した上で、どれほどの効果が見込めるのか、説明を尽くす必要があったのではないか」と苦言を呈した。

 新型コロナの感染症法上の扱いをめぐっては、田村憲久厚生労働相が9日、見直しの可能性に言及した。入院措置などの緩和につながる可能性がある。

 前出の木村氏は「重症者が確実に減っているなかで、いつまでも感染者を隔離する措置を見直すことは重要だ。現在の扱いのままでは、東京五輪・パラリンピック後に感染者数が増えた際に医療が逼迫(ひっぱく)されて5度目の緊急事態宣言に突入してもおかしくない」と懸念を示す。

 緊急事態宣言を繰り返すことに警鐘を鳴らすのは文芸評論家の小川榮太郎氏だ。「海外の状況と比較すると日本の感染が少ないことは明白で、漠然と緊急事態宣言を繰り返しても、命の危機にさらされている実感は薄まるばかりだ」と語る。

 菅首相は、前回の緊急事態宣言解除から3週間で再発令に至ったことを陳謝した一方で、「ワクチンの効果が明らかとなり、病床の状況など改善がみられる場合は前倒しで解除することも判断する」とも言及したが、遅きに失していないか。

 小川氏は「菅首相は社会を正常化させた上で五輪を開催させるべきだった。そうならない以上、閉会後すみやかに新型コロナの危険性を見直し、打撃を受けた産業への補償を実行することが重要だ。いつまでも世論の反応をうかがっていれば社会は混乱を増し、自民党も衆院選で劣勢に追い込まれる。そうなれば菅首相おろしの動きが党内にも起こるシナリオが見えてくる」と語った。

zakzak

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