【勝負師たちの系譜】新記録連発の藤井二冠 あり得ない快挙18歳で九段昇進 - イザ!

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勝負師たちの系譜

新記録連発の藤井二冠 あり得ない快挙18歳で九段昇進

 先週はまさに、藤井週間だった。藤井聡太二冠が、豊島将之竜王を迎えての「お~いお茶杯王位戦」、渡辺明名人相手の「ヒューリック杯棋聖戦」(産経新聞社主催)と、続けて防衛戦が行われたからだ。

 この両方に立ち会いで同行した私だから、立会人のプロ棋士の視点で両方を振り返ってみたい。

 最初に戦われたのは王位戦第1局で、名古屋能楽堂で行われた。私は前日のWEB前夜祭で「藤井はタイトルを取られたくないという、守りの気持ちが必要ない年齢が強み」。「豊島は藤井に大きく勝ち越しているだけに、藤井に対して恐怖心がなく、嫌な経験もないため、平常心で戦える強みがある」と、両方の長所を挙げた。

 対局は相掛かり戦の序盤から、居合抜きですれ違う展開となった。私は漫画に出てくる「すでにお前は死んでいる」となるかもと控室で言ったが、まさにその通り、2日目が始まった瞬間、藤井が切られている展開となった。

 藤井はよほどその部分に触れたくなかったのか、感想戦は1日目の指し手を振り返っただけで、突然終わってしまった。

 そして棋聖戦は沼津御用邸で行われた。この日は大雨で、静岡に大災害のあった日だったが、ないかもしれない記者会見のために、30社ほどの記者がホテルに詰めかけていた。

 渡辺はこれまで、藤井に対して苦手意識があったような負け方を続け、2連敗でカド番に追い込まれていたが、居直りを見せ、矢倉戦から終始攻勢を取った。これに対し藤井も強気で応じ、丁々発止の戦いとなった。

 終盤までは一進一退だったが、最後にきてAIが渡辺勝ちを示したようで、控室は「渡辺が意地を見せたか」と騒然となったが、藤井の終盤力は渡辺に簡単に勝つ手を発見させず、「具体的な手がわからなかった」と渡辺が力尽きた形で敗れた。

 藤井はこれでタイトル初防衛。屋敷伸之九段の持つ19歳と10日を破る18歳11カ月の最年少防衛。タイトル3回(防衛含む)で渡辺の持つ21歳7カ月を大幅に破る、最年少九段昇段を果たした。

 特にタイトルは1回では九段になれない(名人を除く)だけに、10代での九段はほとんどあり得ない記録である。これに関しては、インタビューで藤井が言った「とにかく強くなりたい」の言葉と共に、来週もう一度検証してみたい。

 ■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

zakzak

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