日米が公式文書で“中国痛烈批判” 防衛白書に「台湾情勢の安定」 米国務省の年次報告書に「ウイグル人権弾圧を『ジェノサイド』認定」と明記 - イザ!

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日米が公式文書で“中国痛烈批判” 防衛白書に「台湾情勢の安定」 米国務省の年次報告書に「ウイグル人権弾圧を『ジェノサイド』認定」と明記

岸信夫防衛相
岸信夫防衛相

 日米両国が公式文書で、習近平国家主席率いる中国を痛烈批判した。2021年版の防衛白書は、米中対立が顕在化する可能性があると指摘し、台湾情勢の安定が「日本の安全保障や国際社会の安定にとって重要だ」と初めて明記した。米国務省の年次報告書でも、新疆ウイグル自治区の人権弾圧を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」として認定したと明記した。

 「(中国は)東シナ海をはじめとする海空域で軍事活動を活発化させている」「(防衛力強化について)これまでとは抜本的に発想を変えた形も必要になるのではないか」

 岸信夫防衛相は13日の閣議後の記者会見で、こう指摘した。

 注目の防衛白書では、戦略的競争が激化する米中関係の項目を新設し、両国の台湾や南シナ海での軍事動向を注視するとした。

 中国は軍用機を、台湾の防空識別圏(ADIZ)に頻繁に侵入させるなど、軍事活動を活発化している。これに対し、米国は軍事面での台湾支援の姿勢を鮮明にしていると分析し、「中台間の軍事的緊張が高まる可能性も否定できない」と記述した。また、中国海警局船による沖縄県・尖閣諸島周辺への相次ぐ領海侵入を初めて「国際法違反」と非難した。

 ジョー・バイデン米政権も、中国に毅然とした姿勢を強める。

 国務省が12日に発表した大量虐殺や残虐行為の防止に関する年次報告書は、中国がウイグル人など人種・宗教的な少数派に対してジェノサイドを続け、人道に対する罪を犯していると指摘した。人道に対する罪の具体例としては「投獄、拷問、強制不妊手術、迫害」などを列挙した。

 アントニー・ブリンケン国務長官は記者会見で、「特定の国での残虐行為について、今年の報告書で初めて直接かつ詳細に記述した」「全ての手段を使って世界各地の残虐行為の防止と低減に向けて政府全体で取り組んでいく」と強調した。

 日米の公式文書に対し、中国は猛反発した。

 中国外務省の趙立堅報道官は13日の会見で、防衛白書について「いわゆる中国の脅威を誇張している。これは極めて誤った、無責任なものだ」と指摘。米国務省の年次報告書については「紙くずだ」「今世紀最大の嘘で、でたらめの極みだ」などと非難した。

 一連の動きをどう分析するか。

 国際政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「先進7カ国(G7)の中で、対中国の最前線にある日本が、欧州諸国を引き込む戦略的判断を迫られているなか、防衛白書はその一歩として踏み込んだ内容だ。米国務省の年次報告書も、普段は宥和的な国務省が明確なスタンスを示しており、G7の連携にとっても意義がある。日本は中国への警戒感を強めなければならない」と語った。

zakzak

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