新宿で半世紀、名物カレー店閉店 惜しむ声 - イザ!

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新宿で半世紀、名物カレー店閉店 惜しむ声

産経ニュース
「モンスナック」2代目店主の矢吹雄一郎さん=8日午後、東京都新宿区(竹之内秀介撮影)
「モンスナック」2代目店主の矢吹雄一郎さん=8日午後、東京都新宿区(竹之内秀介撮影)

東京・新宿の紀伊国屋書店新宿本店にある老舗カレー店「モンスナック」が15日、半世紀にわたる歴史に幕を閉じる。入居する紀伊国屋ビルの耐震補強工事に伴い、営業継続が困難になったためだ。地元住民から観光客まで幅広く愛されてきた名物店の閉店を惜しむ声が絶えない。

紀伊国屋ビル地下1階の専門店が軒を連ねる「紀伊国屋ビル名店街」。昼時になると、カレーの香りに引き寄せられるように、サラリーマンやカップルが次々とモンスナックに吸い込まれていく。

「昔は換気設備が十分ではなく、地上までカレーの匂いが漂っていたので、匂いに誘われて店にたどり着いたお客さんも少なくなかった」

モンスナック2代目店主の矢吹雄一郎さん(51)は笑いながらこう話す。

同店の創業は前回の東京五輪が開催された昭和39年。雄一郎さんの祖母、康枝さんが開いた。こぢんまりとした店内には細長いU字型のカウンターが1つ配置され、客席は13席。壁には著名人のサイン色紙がずらりと並ぶ。

名物のカレーはスープカレーに近いサラサラとした食感が特徴で、野菜の甘味と酸味を生かし、辛さは控えめだ。老若男女誰でも食べられる優しい味がウリだった。

一番人気はカツカレー。メインのカツを「アツアツで食べてもらいたい」という思いから、忙しいランチ時でも注文が入ってから一つ一つ揚げる手間をかけてきた。

店内を観察すると、黙々とカレーを味わい、食べ終えるとサッと店を出る人が多い。雄一郎さんによると、「店が狭いので、他の人を待たせないようお客さん同士が気を利かせ合ってくれている」という。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一時は客足が平時の半分近くにまで落ち込んだ。ところが閉店することを知ったファンが最後に懐かしの味を口にしようと駆け付けており、今ではコロナ禍以前と変わらない忙しさになっているそうだ。

学生時代から30年以上通い続けているという世田谷区の会社員、岡田尚之(ひさし)さん(56)は「他所では食べられない味にひきつけられてきた。閉店してしまうのは非常に残念」と肩を落とす。千葉県松戸市の会社員、杉本慶太さん(24)は「ぜひどこかで再び営業してほしい」と期待を込めた。

ビルの耐震補強工事に伴い、紀伊国屋ビル名店街に入る10店中、モンスナックなど9店が閉店する。工事は来年後半に終わる予定だが、紀伊国屋書店は工事後の賃貸契約について、「各方面と調整して社内で検討を進めていく」と述べるにとどめており、再開したとしても今と同じ顔触れになるかは見通せない。

雄一郎さんは「できればこの場所で2回目の東京五輪を迎えたかっただけに少し残念」とし、「お客さんから『閉めないで』『復活して』と声をかけてもらえるのは本当にありがたい。ここは創業以来の特別な場所。再入居の声がかかれば、営業再開を検討したい」と語った。(竹之内秀介)

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