【食と健康 ホントの話】オメガ3系脂肪酸とオリーブ油で動脈硬化予防 - イザ!

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食と健康 ホントの話

オメガ3系脂肪酸とオリーブ油で動脈硬化予防

オリーブオイル
オリーブオイル

 「炎症」は、ウイルスや細菌、がんなどの外敵をやっつけ、体を守るための免疫による働きだが、行き過ぎると守るべき自分の体も攻撃してしまう。新型コロナで重篤な肺炎を起こしてしまうのも、免疫の行き過ぎ(サイトカインストーム)によることがわかっている。

 そこで近年は、オメガ3(n-3)系脂肪酸の食用油を摂ることが推奨されている。EPAやDHAなどの魚油や、アマニ油、えごま油などだ。理由は、現代の食事で多く摂取しがちなオメガ6(n-6)系脂肪酸(サラダ油、大豆油など)が、免疫の働きである炎症を促進する作用があり、それを抑制する働きがオメガ3系脂肪酸にあるためだ。

 先日開催された「オリーブオイル健康ラボ」主催オンラインセミナーで、循環器専門医で食用油に詳しい池谷医院(東京都あきる野市)の池谷敏郎院長は、オメガ3系と6系の脂肪酸のバランスを調整するために、オリーブ油を使うことを推奨している。

 「市販の総菜や外食の多くに、オメガ6系の食用油が使われていることが多いのですが、この油にはリノール酸が多く含まれています。リノール酸は体内で代謝されて、アラキドン酸になります。実はこのアラキドン酸(AA)が動脈硬化に深く関わってきます」

 体内にAAが過剰に増える、つまりオメガ6系脂肪酸を多く摂りすぎると、炎症が促進され、動脈硬化が起こりやすくなる。逆にEPA、つまりオメガ3系脂肪酸を必要量摂ると、炎症が抑制され、動脈硬化が起こりにくくなる。AAを増やさずにEPAとのバランスをよくするために、池谷医師はリノール酸を含まないオリーブ油を勧めている。

 動脈硬化は、血管の内側の内皮細胞が炎症や「酸化ストレス」にさらされ障害を受けることで進んでいく。酸化ストレスとは、他の物質を傷つけたりする影響力が非常に強い、活性酸素の生産が過剰になった状態。そうなりにくくしたり、活性酸素を除去したりするのが抗酸化物質で、ポリフェノールやカロテノイドなどが知られている。

 「酸化ストレスなどにより血管内皮が障害されると、血液中のLDL(悪玉)コレステロールがそこに沈着。さらにここでも酸化ストレスが起こって、酸化LDLコレステロールになると、それは自分の体にとって異物になりますので、免疫細胞が働きます。好中球がマクロファージに変わり、その異物を食べて死にます。死んだマクロファージは血管の壁にどんどん蓄積され、それがプラークを形成します」

 プラークはもろいため、過度な運動や温度変化などにより血液が早く流れると傷がつき、修復のために血栓ができる。それが大きくなって血管を塞ぐと、その先の組織に血液が行かず、酸素不足で壊死する。冠動脈に起これば心筋梗塞に、また頸動脈にできた血栓がちぎれて飛んでいくと、その先の脳内の細い血管で詰り、脳梗塞となる。

 オリーブ油、とくにエキストラバージンにはまた、酸化ストレスを防ぐポリフェノールが含まれている。さらに多く含まれるオレイン酸によって、LDLコレステロールの総量も減らす効果も期待できるそうだ。

 オリーブ油は他の油と同様、開栓後1~2カ月以内のフレッシュなうちに使い切るサイズ選びを。酸化に強く加熱OKなオリーブ油だが、やはり酸化したものを摂ると逆効果になりかねないからだ。(医療ジャーナリスト 石井悦子)

zakzak

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