推進する日本に打撃か!? 米、ウイグル制裁で中国太陽光パネル輸入禁止 識者「強制労働助長しかねず…代替策協議すべき」 - イザ!

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推進する日本に打撃か!? 米、ウイグル制裁で中国太陽光パネル輸入禁止 識者「強制労働助長しかねず…代替策協議すべき」

新疆ウイグル自治区の太陽光発電所=2011年(AP)
新疆ウイグル自治区の太陽光発電所=2011年(AP)

 中国共産党創建100年の祝賀大会で、習近平総書記(国家主席)は「いかなる外来勢力の圧力も絶対に許さない」「人民の血肉で築いた『鋼鉄の長城』で頭を打ちのめす」などと好戦的な演説を披露した。これに対し、ジョー・バイデン米政権は日増しに対中攻勢を強めており、新たに新疆ウイグル自治区で生産された太陽光パネル部材の輸入を禁止した。中国企業が強制労働や恣意(しい)的な拘束など「人権侵害に関与した」などと指弾している。日本では、小泉進次郎環境相が「太陽光発電の拡大」を進めているが、中国当局の人権弾圧や軍事的覇権拡大は放置できない。中国製パネルの大量使用についても、今後、毅然(きぜん)とした対応を求められそうだ。

 バイデン政権による、中国の太陽電池企業への制裁は電撃的だった。

 米当局は6月24日、パネル部材となるポリシリコンを製造する合盛硅業(ホシャイン・シリコン・インダストリー)や、子会社からの部材購入を禁止する措置を発表した。ホワイトハウスは声明で、中国が「残酷で非人道的な強制労働を行っている」などと非難した。

 米商務省も、合盛硅業や、大全新能源(ダコ・ニュー・エナジー)、東方希望集団(イースト・ホープ・グループ)が新彊ウイグル自治区に置く関連企業、経済開発に携わる新疆生産建設兵団など5社・団体を、米企業からの輸出に許可が必要となる「制裁対象リスト」に指定した。

 太陽光パネルに使われるポリシリコンは、同自治区での生産量が世界の半分を占め、米政府の制裁措置が調達網に影響を与える可能性もある。

 中国商務省の高峰報道官は「人権を名目に保護主義を行い、国際経済と貿易の秩序を破壊し、世界的なサプライチェーン(供給網)に脅威を与えている」と、米国の対応を強く批判した。

 福井県立大の島田洋一教授は「中国のような抑圧国家に対しては、人権問題を理由に攻めようと思えば、どこまでも攻められる。米議会も制裁を支持する中で、どこまで裾野が広がるのか、注目される」と話す。

 米国はこれまで、通信機器や半導体、レアアース(希土類)など、ハイテク関連分野での中国への締め付けを強めてきた。4月には、安全保障面で中国のスーパーコンピューター関連も制裁対象に指定した。

 新疆ウイグル自治区の産品をめぐっては、綿やトマトについても強制労働などを理由に輸入を禁じた。米税関・国境警備局が、ユニクロのシャツの輸入を差し止めていたことが判明するなど、日本企業にも影響が出ている。

 6月に英コーンウォールで開催された先進7カ国(G7)首脳会議では、経済面での対中依存脱却や人権問題も大きなテーマとなった。当然、菅義偉政権も対応を迫られる。

 島田氏は「中国は独自の供給網に日本を取り込もうとしているが、菅政権も規制をかけていかなければ、日本が制裁を受けることになりかねないので、見て見ぬふりはできない」と語る。

 日本では、福島第1原発事故後に導入された「脱原発」の風潮や、旧民主党政権が導入した固定電力買い取り制度の影響などによって、太陽光発電の導入は急増した。菅首相も、30年度に温室効果ガスを13年度から46%削減すると表明し、環境相の進次郎氏が旗振り役を務めてきた。

 この間の太陽光メーカーの動向について、環境問題に詳しいジャーナリストの石井孝明氏は「ドイツや日本のメーカーが縮小し、中国製や中国でのOEM(相手先ブランドによる生産)に切り替わった経緯がある。2010年代に太陽光を一番増やした日本が、中国の業界を発展させた責任は否定できない」と指摘する。

 米国が厳しい姿勢を示したなか、日本は今後もウイグル関連の部材を使った中国産パネルを使い続けられるのか。

 石井氏は「再生可能エネルギーは、環境と人権への配慮を掲げる『SDGs』(持続可能な開発目標)の中心だけに、強制労働を助長しかねず、人権を侵害している疑いがある製品を使うのは本末転倒だ。日本も中国製品への規制をすべきだと思う。米国などと代替策について協調しながら、国がガイドラインを出して、業界や流通業者、消費者を巻き込んで問題を考えるべきだ」と指摘した。

zakzak


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