【テレビ用語の基礎知識】「ネタロンダリング」 いまや無限ループ、番組作るなら「情報の出所」きちんと調べよ - イザ!

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テレビ用語の基礎知識

「ネタロンダリング」 いまや無限ループ、番組作るなら「情報の出所」きちんと調べよ

 この間、『ワイドナショー』(フジテレビ系)を見ていて、なんだか不思議な気持ちになりました。松本人志さんがいわゆる「こたつ記事」について怒っていたのですが…、あ、こたつ記事っていうのは、テレビ番組で有名人が話した内容などをそのまんま書き起こしたみたいなネット記事のことですね。松本さんが「ヤフコメを盛り上げてアクセス数を稼ごうとするだけ」の記事について批判していたわけですよ。調べてもいないし、微妙にニュアンスが違ったりもすると。

 で、ワイドナショーを見ながらヤフーを見たら、放送している最中なのに、それについての記事がもう出てました。「こたつ記事について怒る松本人志さんの発言についてのこたつ記事」が超速で書かれていて「はやっ!」と思わずツッコミを入れながら、ちょっと笑ってしまいました。

 よくよく考えてみると、そもそも『ワイドナショー』が取り上げていたのは、あるネット記事についてネット上で批判が相次いでいる、という話なんですね。それについて松本さんがコメントしたわけです。てことは、そもそも番組のネタも「番組で調べたわけじゃなく、ネットの記事をそのまんま紹介しただけ」ですよね。僕はこういう手法を「サイトまとめ番組」と勝手に呼ばせてもらってますが、そんな感じです。

 不思議ですよね? なんかいろんなものが「グルグル」しています。別に『ワイドナショー』を批判したいわけではありませんが、構図的には…、「テレビ番組がそのまんまネット記事を紹介する」→「番組でそれにコメントした有名人の発言をそのまんまネットが記事にする」→「そのネット記事についての反響をテレビが取り上げる」→「それをネットが記事にする」という無限ループみたいな状態になっていて、「こたつ記事」→「サイトまとめ番組」→「こたつ記事」→「サイトまとめ番組」の「ネタロンダリング」あるいは「循環型ネタリサイクル」ですよねコレ。

 マネーロンダリングは「資金洗浄」で、悪い人たちがお金の出所がわからなくするんですが、ネタロンダリングでは「情報の出所」がなんだか分からなくなってしまっています。一体誰がそもそも取材したんだ? って感じですよね。

 私はテレビマンでもあり、ウェブなどで文章も書いていますから、自戒の念を込めて今、この話題を書いています。記事を書くときも、番組を作るときも、きちんと調べるか、あるいは名前を明かして意見を述べるか、のどちらかにしないとアカンですよね。

 ■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。1992年テレビ朝日入社。スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える! 「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版)。

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