米、見えないアフガン撤収後 治安に「重大懸念」

産経ニュース
5日、アフガニスタンの首都カブール北方にあるバグラム空軍基地から米軍が撤収後に周辺を警戒するアフガン政府軍の兵士(AP)
5日、アフガニスタンの首都カブール北方にあるバグラム空軍基地から米軍が撤収後に周辺を警戒するアフガン政府軍の兵士(AP)

【ワシントン=黒瀬悦成】バイデン米政権によるアフガニスタン駐留米軍の撤収が完了に近づく中、米軍撤収後のアフガン国内の治安維持に米国がどう関与していくかが重大懸案として浮上してきた。米政権は、アフガンが再び米本土への攻撃を企てるテロリストの温床と化すのを食い止めることを至上課題に掲げるが、具体的な方策は打ち出されていない状況だ。

アフガン駐留米軍のミラー司令官は4日、米ABCテレビの報道番組に出演し、アフガン政府と敵対するイスラム原理主義勢力タリバンが米軍撤収に伴い支配地域を急速に拡大しているとして「懸念すべき事態だ」と訴えた。

バイデン大統領は、米軍によるアフガンとイラクでの「テロとの戦い」のきっかけとなった米中枢同時テロから20年となる9月11日までにアフガン駐留米軍の撤収を完了させると表明。しかし、ミラー氏は「私たちは(タリバンが)武力で(アフガン政府を)転覆する素地を作りつつある」と指摘し、アフガンが内戦状態に陥る事態に強い危機感を示した。

バイデン政権の対応をめぐっては、野党の共和党から、「米国最長の戦争」を終わらせるという政治的思惑が優先され、「計画と準備を欠いている」(マッコール下院議員)との批判も強い。

アフガン国内に存在する国際テロ組織アルカーイダやイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)系の武装勢力による対米攻撃の阻止に向け、どのように情報収集や対テロ作戦を実施していくのか、現時点で米政権の方針は定まっていないとされる。

特にアフガン国内を拠点に情報収集や無人攻撃機によるテロ組織幹部の殺害作戦を展開してきた中央情報局(CIA)は活動拠点を喪失することになる。

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