泥の街を見つめ「無事で」 雨・崩落続き、電話つながらず

産経ニュース
大規模な土石流が発生した静岡県熱海市伊豆山の現場。下は東海道新幹線=4日午前11時58分
大規模な土石流が発生した静岡県熱海市伊豆山の現場。下は東海道新幹線=4日午前11時58分

山間からの土石流が家屋をなぎ倒し、多くの安否不明者が出た静岡県熱海市伊豆山地区。この地区の包括支援センターに勤める看護師、嘉村ミネ子さん(64)は、3日午前11時ごろ、上司からの連絡で、被害を知り、4日、同県伊東市の自宅から現地に駆けつけた。3日は休業日で、施設内にスタッフらはいなかったとみられるが、介護サービスを利用している高齢者は、地区内に何人もいる。連絡先などをまとめた書類は手元になく、「自分の手帳に書いてある分だけでも」と思い、電話。ただ、60~80代の4人には、何度かけてもつながらなかった。

「認知症の人や足腰の不自由な人もいる。逃げられたのか心配だが、とにかく無事でいてほしい」。がれきや泥で埋め尽くされた地域を見つめ、唇をかんだ。

4日は早朝から、自衛隊や警察、消防などによる捜索が始まった。しかし、午前9時50分ごろには、長引く雨で土砂災害の危険性が高まっているとして緊急のエリアメールが発出され、作業が中断。正午前には小規模ながら新たな崩落が確認され、再び作業が止まった。

途中、規制区域の中に住む親戚と連絡がつかないとして、現場を訪れた女性が、警戒中の警察官に「土砂はいつごろまでに、撤去されますか」と尋ねる姿もあった。

伊豆山地区で温泉の採掘や設備修繕などを行う会社の元社員、坂本幸一さん(70)は、「何かできることはないかと思い、会社に来た」。同社では、社長の弟一家3人が安否不明だという。

被害の全容を一望できるとして、社屋の屋上を開放した。鉄道会社や土木工事会社の関係者らがひっきりなしに訪れ、カメラで撮影していった。被害地域では、茶色く露出した地面が1本の道のように海まで続いていた。警察や消防などが、流れずに残った家屋から泥をかき出し、生存者がいないかを確認している様子もみられた。

坂本さんは「社長の弟は、私にとっても弟のような存在。一刻も早い無事の確認を願う」と話したが、「また同じような土石流が起きないともかぎらない。慎重さも大事だ」と苦しい胸の内を明かした。

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