【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】「蘋果日報発行停止」日本はどう報じたか 「対中非難決議見送り」与野党の怠慢こそ非難されるべきだ - イザ!

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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!

「蘋果日報発行停止」日本はどう報じたか 「対中非難決議見送り」与野党の怠慢こそ非難されるべきだ

 香港の蘋果日報(アップルデイリー)が24日朝刊で発行停止となりました。香港国家安全維持法の下、経営幹部の拘束や資産凍結といった中国・香港当局の圧力で、報道や言論の自由が弾圧される様を、世界中が目の当たりにしての結末です。未明から、最後の新聞を手に入れようと並ぶ香港市民の人の列はまるで葬列のようでした。

 日本のメディアはどう報じたのでしょうか?

 朝日新聞の24日夕刊1面には、白っぽい紙面に笑顔の写真が並びました。最後の紙面の編集を終えた職員の記念撮影です。まるでアイドルの引退を報じるかのよう。彼らの笑顔は徒花(あだばな)のようで、皮肉として構成しているのかもしれませんが、それにしても紙面が明るい。「言論の自由が死のうとしているのに、これでいいのか?」と感じました。

 1面で報じるだけまだマシかもしれません。毎日新聞は同日朝刊2面に、蘋果日報の記事がひっそりと書かれるのみ。何かに忖度(そんたく)でもしたのでしょうか?

 私が「報道機関として矜持(きょうじ)を見せた」と感じたのは、産経新聞です。1面トップは、黒地に白抜き文字の「朋友、蘋果 等●(=にんべんに尓)回來!」(友よ、蘋果よ 復活を待つ!)という見出しで、その哀しみを表現しました。

 2019年の逃亡犯条例改正反対デモから始まる香港民主派の一連の抗議活動を、民主派側から積極的に報じたのが蘋果日報でした。香港政府はデモを受けて改正案をいったん取り下げました。当時、日本の一部メディアは「中国共産党は香港の民意を受けて改正案を事実上撤回したが、日本政府はデモや住民投票の民意を一顧だにしない」と批判していました。

 その後、特に新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)後に加速した「言論の自由への弾圧」をどう説明するのでしょうか? こうなることは見えていました。

 当時から、国会で対中非難決議をすべきだという声がありました。私も拙欄で書きましたが、遅々として進まず、先日閉幕した通常国会でも、決議できずに終わってしまったのは、夕刊フジ紙上で内幕も含めて報じられている通りです。

 最後に誰が止めたにせよ、そもそも2年以上も決議の必要性が言われていながら、それすらできなかった与野党の怠慢こそ批判されるべきです。今回、野党が賛成したのに、与党内のゴタゴタで決議できなかったという批判はご都合主義というものでしょう。

 そして、それを良しとする人々が数多く存在するのも残念ながら事実です。わが国が正しく民主主義国であることの証左でもありますが、結局、国民が価値観よりも経済的なメリットを優先すれば、国会でこうした決議を通そうとする熱量も少なくなります。

 国会議員が悪い、メディアが悪い、経済的利益を優先する財界が悪いと批判するのは簡単ですが、最終的に、それはわれわれに帰ってくる問題なのです。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ)

 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

zakzak

 


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