有本香の以読制毒

対中非難決議見送り問題 自民党幹事長室からの「通知書」 評価を「短絡的」というなら、改めて説明を求めたい

 これへの筆者の回答は次の通りだ。

 本コラムは、関係者への取材に基づいて書いた。複数の情報源から、林幹雄幹事長代理の発言について情報を得ている。その情報を誰から得たかについては、ジャーナリストの職業上の権利・義務である「情報源の秘匿」を理由にここで明かすことは控える。

 幹事長室からの文書の結びにはこうある。

 「また、貴殿自身も本件記事に書いてあるように、来月に迫った東京都議選で、いかに公明党と連携するかということも踏まえ、二幹二国で協議して対応を決めるものであり、林幹事長代理らが潰したとの貴殿の評価は短絡的と言わざるを得ません」

 この後、「以上」として文書は終わっている。筆者に「訂正を求める」とも何とも書かれていない。一体、何を目的とした文書なのか、真意をはかりかねる。これを見た複数の弁護士は「感想文でしょうか」と苦笑していた。

 筆者の評価を「短絡的」というなら、改めて説明を求めたい。誰が、どう通常国会での対中非難決議を止めたのか。責任の所在を明確にしていただきたい。

 また、都議選で公明党とどう連携するかを踏まえると、なぜ、中国へのウイグル人らへの苛烈な人権侵害を非難することができなくなるのか。その関連が筆者にはさっぱり分からない。中国非難に極めて後ろ向きに感じる公明党と何事につけ足並みをそろえないと、自民党は地方選挙も戦えないのか。このあたりもご説明いただきたい。

 いま、世界の主要国の議会が続々と厳しい対中非難声明を採択し、日本の一部地方議会でも、「中国政府に対して人権状況の改善を促し、日本政府と国会に対して必要な外交措置や人道的措置等を求める意見書」などが採択されている。この情勢下で、日本の国会が決議を見送ったことは極めて遺憾である。

 二階俊博幹事長と林幹事長代理ら自民党幹事長室の方々が、筆者のコラムを契機に、中国の人権問題に、改めて強い興味を持っていただけたなら幸甚だ。

 いまから1世紀前の1919(大正8)年、われわれの先人はパリ講和会議の席上、人類史上初めて「人種差別撤廃」を提案した。その末裔(まつえい)の矜持(きょうじ)にかけて、秋の臨時国会の冒頭、堂々と中国政府の民族差別と弾圧に物申す声明採択の決議をしていただきたい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

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