東京五輪、有観客開催の背景 ワクチン接種は道半ばも…際立つ日本の死者・感染者の少なさ 専門家「人口比での事例数も考慮すべき」 - イザ!

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東京五輪、有観客開催の背景 ワクチン接種は道半ばも…際立つ日本の死者・感染者の少なさ 専門家「人口比での事例数も考慮すべき」

国立競技場(奥)では幕で装飾が施されるなど、開会式に向け準備が進められている
国立競技場(奥)では幕で装飾が施されるなど、開会式に向け準備が進められている

7月23日に開幕する東京五輪をめぐっては、新型コロナウイルスの感染拡大リスクを懸念する声はいまだ根強い。東京では変異株による感染リバウンドの兆しもあり、ワクチン接種も道半ばだけに心配する気持ちもよく分かる。ただ、観客を入れて大きなスポーツイベントを開催している欧米各国と比較すると、日本は感染者も死者も圧倒的に少ないのも事実だ。

東京五輪の観客の上限を会場の定員の50%以内で最大1万人とすることが決まり、世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は21日の記者会見で、東京五輪の各会場ごとの具体的な観客数について、組織委員会や日本政府、国際オリンピック委員会(IOC)と協議すると明らかにした。

ライアン氏は日本の感染状況については「過去数週間、感染率は下落を続けており、現在大規模行事を開催している他の多くの国よりも低い」と述べた。同氏によると、人口100万人当たりの感染者は先週、日本は80人だったのに対し米国は3倍、英国は11倍、ロシアが9倍、フランスは3倍、オランダは5倍だった。米国や英国はワクチン接種が進んでいるが、それでも現状は日本より感染者数が多いのだ。

欧州各地ではサッカーの欧州選手権が、観客数を制限しながら行われている。米国の大リーグも有観客だ。

主要国の人口100万人当たりのコロナによる累計死者数も、欧米各国と比べると日本などアジア各国は圧倒的に少ない=別表。日本で緊急事態宣言が出た5月上旬以降の約1カ月半を比較しても、イタリアが87人増、米国が68人増なのに対し、日本では31人増にとどまっている。

その理由について、東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は「さまざまな原因が考えられるが、手洗いや消毒など衛生環境が整い、基礎疾患を助長する他の感染症が少なくなったこともあげられる。また、外出自粛によって高齢者の事故や急激な活動による肺炎、心筋梗塞などが減少したり、高齢者施設で軽度の体調不良でも検査をするようになったことも奏功したのではないか」とみる。

欧米ではコロナ禍により、例年より死者数が大きく増える「超過死亡」が生じている。英オックスフォード大のデータでは、昨年の米国での超過死亡は45万8000人、英国が9万4400人、イタリアが8万9100人、スペインが8万4100人に達している。

日本の場合、厚生労働省の人口動態統計(速報)によると、2020年の国内の死者数は138万4544人と19年から約9373人も減っているのだ。

医療ジャーナリストで医師の森田洋之氏は「肺炎死は例年約12万人の死亡者数が出ている。つまり、1日平均約300人が肺炎で死んでいる。日本の現状では新型コロナを特別視し、超過死亡数を推計しなければならないほどの流行ではないと思われる」と語る。

もちろん対策をしなくていいわけではない。全国の自治体は7月末までに65歳以上の高齢者のワクチン接種を完了させる見込みだとしており、同23日の五輪開幕時点でかなり接種が進んでいる可能性がある。

前倒しで接種対象を拡大している一部の自治体や、職場・大学などでの接種も広がっているが、64歳以下の人の多くはワクチン接種を受けないまま五輪を迎えることになる。東京の感染者は7月以降、緊急事態宣言が発令される水準まで感染が広がるとの試算もある。

元厚労省医系技官の木村盛世氏(感染症疫学)は「臨床医は目の前の患者の生死を重要視するのは当然だが、政策レベルでは人口比での事例数も考慮すべきだ。万が一に備え、東京から地方に患者を搬送できる態勢づくりも再度議論されなければならない」と提言した。

zakzak


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