企業保護へ一歩も捜査に限界 サイバー局創設

産経ニュース
警察庁の主な組織図
警察庁の主な組織図

警察庁が「サイバー局」を創設することになり、巧妙化する攻撃に悩まされてきた企業関係者からは24日、歓迎する声が聞かれた。国境をまたぐ企業活動への国際的な犯罪には、国家レベルで対応する必要があるためだ。

企業が機密データを人質に身代金を要求され、情報漏洩(ろうえい)や施設の操業停止に追い込まれた事例が国内でも相次いでいる。だが、EGセキュアソリューションズの徳丸浩代表取締役は「現実問題として、犯罪の取り締まりはうまくいっていない」と指摘。金品の受け取り役などの末端構成員が逮捕されても、中心人物にはたどり着けないのが現状だという。

米石油パイプラインが5月にランサムウェア(身代金ウイルス)攻撃を受けて操業を停止した際には、米連邦捜査局(FBI)がハッカーに支払われた身代金の大半を差し押さえた。だが、徳丸氏は「日本の捜査当局には同様の強い措置をとる枠組みも技術も足りない」という。日本企業は、身代金を取られても泣き寝入りが実態のようだ。

一方、あるサイバーセキュリティーの専門家は「人材はそろってきているが、政府の予算措置が十分とはいえない」と指摘。日本では、総務省や経済産業省、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)など、複数の政府機関がサイバーセキュリティーに関する政策を担い、予算が細分化されてしまうためだ。

業務のデジタル化が成長に不可欠になる中、警察庁のサイバー局創設で、犯罪抑止と企業の被害回復は大きく前進しそうだ。

ただ、情報セキュリティ大学院大の大久保隆夫教授は「攻撃側に国家が関与し、戦争行為にあたる場合や海外のサーバーを経由した犯人の特定など、警察の捜査だけでは限界がある」と警鐘を鳴らし、企業の自衛策の重要性も訴える。

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