【コロナ禍で脅かされた日本人の性】セックスの回数、「減った」が「増えた」の2倍以上に 『コロナ禍における第一次緊急事態宣言下の日本人1万人調査』の結果 - イザ!

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コロナ禍で脅かされた日本人の性

セックスの回数、「減った」が「増えた」の2倍以上に 『コロナ禍における第一次緊急事態宣言下の日本人1万人調査』の結果

 『コロナ禍における第一次緊急事態宣言下の日本人1万人調査』では、セックス頻度の変化を質問している。「しなかった49・8%」、「変わらなかった39・1%」、「減った7・9%」、「増えた3・3%」-つまり、男女ともに、「減った」が「増えた」の2倍以上に。セックス回数の減る傾向は男女とも年齢が上がるにつれて高く、それは未婚・既婚・再婚以上、離婚でも同様であった。

 「外出を控え自宅にこもっていたら、単純にセックス頻度が増える-という仮説は、成り立たちませんでした。2020年の妊娠届け出数は減少し、結果として出生率が低下することは話題になっていますが、セックスが行われていない、減ったことが原因である可能性は極めて高いです」と話すのは医師で日本家族計画協会会長の北村邦夫氏。

 頻度が減った理由は、「外出を控えていた44・2%」、「その気になれなかった25・1%」、「機会がなかった24・1%」、「本人あるいは相手がコロナに感染した0・4%」。

 少数派ではあるが頻度が増えた理由として、男性はパートナーや子供との関係が良好であった、パートナー以外とのセックスがあったなどと回答している。充実した生活を送っていた男性ほどセックスの回数が増えていたのが特徴であった。

 一方、女性をみると、頻度が増えたのは、未婚に比べ初婚・再婚以上、子供がいる人が多く、在宅時間が増えたことが影響していた。自粛下での生活が充実したという回答以外に、「パートナー間の暴力行為でのセックスが増えた」というマイナス要素の回答もあった。

 北村氏は数字をどう見たか。「かつて1965年のニューヨーク市の大停電の翌年に出生率が増加したことが話題になりました。自粛してステイホームだからセックスするという構図は、現在はありません。他にも過去にはスペインインフルエンザ、アジア風邪のパンデミック後にはベビーブームがあったというのですが、ただでさえセックスレス化が進む日本では、同様なことは起こらないでしょう。パンデミックに関係なく、ここ数年特に若い人でセックスが減っていく割合が目立っています。出会うチャンスがなく、パートナーがいても積極的な動きはみられない。出生率が減るのは世界共通です」

 コロナ禍でも見失ってはいけないことがある。

 「私は固定のパートナーが感染者でなければ、コロナ禍であってもセックスは普通にしてもいいと思います。今は、種の保存という感覚が落ちています。子作りとセックスは別になり、種の保存という動物の基本的な欲求が薄れてきていると感じます。子供をもつ意義があったとしても、それを押しつぶしてしまうほどのネガティブな情報がありすぎるのも問題です」(北村氏)

 引き続き、身体的接触のあるセックスがしづらい状況は続いている。夫婦の2組に1組はセックスレスという日本で、コロナが過ぎ去った世界ではリアルなセックスをしているカップルは貴重な存在という時代が来るのかもしれない。 (取材・熊本美加)

■北村邦夫(きたむら・くにお) 医師。群馬県渋川市に生まれ。自治医科大学を1期生として卒業後、群馬県庁に在籍するかたわら、群馬大学医学部産科婦人科教室で臨床を学ぶ。1988年から日本家族計画協会クリニック所長。現在、一般社団法人日本家族計画協会会長/クリニック所長、日本思春期学会名誉会員、日本母性衛生学会常務理事など。著書には『ピル』(集英社新書)、『セックス嫌いな若者たち』(メディアファクトリー新書)。『ティーンズ・ボディーブック(新版)』など多数。

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