イラン「反米」加速の恐れ 大統領選まで1週間 - イザ!

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イラン「反米」加速の恐れ 大統領選まで1週間

産経ニュース
5月15日、テヘランでイラン大統領選への立候補を届け出た後、報道陣の取材に応じるライシ司法府代表(AP=共同)
5月15日、テヘランでイラン大統領選への立候補を届け出た後、報道陣の取材に応じるライシ司法府代表(AP=共同)

【カイロ=佐藤貴生】18日投票のイラン大統領選まで11日で1週間となる。穏健派の有力候補は事前審査で失格となり、反米の保守強硬派の実力者であるライシ司法府代表が圧倒的優位を維持している。2015年の核合意締結を主導した穏健派のロウハニ大統領は合意を立て直して対米関係を改善する道筋を描くが、反米保守派が次期大統領になれば米国との協議は停滞する恐れがある。合意をめぐる米イラン交渉は時間との戦いという色合いを帯びてきた。

イランでは5日、大統領選の候補者7人のテレビ討論会が行われ、ロイター通信によると保守派に属する5人が、米国の高圧的な政策に屈したとして穏健派のヘンマティ前中央銀行総裁を批判した。

ヘンマティ氏は、保守強硬派がイランを国際社会から孤立させた上、国内経済を支配していると反論。経済を牛耳る革命防衛隊を念頭に置いた発言とみられる。イスラム聖職者のライシ師は失点を重ねるサッカーのゴールキーパーになぞらえてロウハニ政権を批判し、「私がいなければ失点がさらに続く」と訴えた。

イランのメディアによると、討論会後にテヘラン大が行った世論調査では、視聴者の56%はライシ師が勝ったと回答。2位のヘンマティ氏は8%にとどまり、大きな差がついた。

穏健派の有力候補だったラリジャニ前国会議長は、最高指導者ハメネイ師の影響下にある「護憲評議会」の事前審査で失格となっており、保守強硬派に反対する有権者の多くは大統領選で棄権するとみられる。保守強硬派に軸足を置くハメネイ師の威光を背景にライシ師が勝利し、8月に任期切れとなるロウハニ師の求心力は選挙後にさらに低下する可能性が高い。

選挙戦が熱を帯びる中、ウィーンでは今週末に米イランを含む核合意当事国の協議が再開される見通し。これまで米国による対イラン経済制裁の解除と、イランが合意から逸脱する核開発を停止することが並行的に協議されてきたが、両国の駆け引きが続いており、早期の決着は見通せない。

ブリンケン米国務長官は8日、イランが逸脱行為を停止したとしても、合意と無関係の「数百の制裁」が維持されると語り、イランに根本的な政策転換を要求。イラン政府報道官は同日、核関連政策はハメネイ師が決定しており、選挙後の次期政権でも維持されると述べて米国を牽制(けんせい)した。

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