バイデン大統領の“深謀遠慮”か 米軍アフガン撤退で中国に迫る脅威…ISが仕掛ける“対中報復” - イザ!

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バイデン大統領の“深謀遠慮”か 米軍アフガン撤退で中国に迫る脅威…ISが仕掛ける“対中報復”

バイデン大統領には対中国の深謀遠慮があったのか
バイデン大統領には対中国の深謀遠慮があったのか

【中国暴発】

 ジョー・バイデン米大統領は4月13日、ホワイトハウスで演説し、アフガニスタン駐留米軍を完全撤退させると正式に表明した。米中枢同時テロから20年となる9月11日を、撤退のメルクマールにする。

 バイデン氏は発表前、ジョージ・ブッシュ元大統領(子)と、バラク・オバマ元大統領に電話し、撤退の段取りを伝えた。ドナルド・トランプ前大統領には電話もしなかった。

 米軍が撤退した後、何が起こるか?

 米中央軍のケネス・マッケンジー司令官は4月22日、上院軍事委員会の公聴会で、「米軍のアフガン撤退後、カブールの政府軍は(イスラム原理主義勢力)『タリバン』の攻勢に耐えられなくなる恐れがある」と、ズバリ指摘した。

 「最悪のシナリオ」があるのに、これまで米軍関係者は口を閉じたままだった、米軍司令官が公聴会の場で、アフガンの治安への懸念を表明したのは異例のことである。

 ロイド・オースティン国防長官は、中東地域に展開中の米原子力空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」に暫時、同海域での待機を指示した。これも、「タリバンが米軍撤収を邪魔したら、打って出るぞ」という威嚇である。

 注意深く事態の成り行きを見ているのは、タリバンと、国際テロ組織「アルカーイダ」に加え、中国とロシア。そして、過激派組織「イスラム国」(IS)である。

 ISが沈黙を守り、戦力を温存させているのは、「米軍撤退後」に備えているからだ。なぜなら、アフガンを軍事拠点にすれば、次に彼らが仕掛けるのは「中国への報復戦争」である。

 中国共産党政権によるジェノサイド(民族大虐殺)と呼ばれる過酷なウイグル弾圧は、同じテュルク系民族のつながりを刺激するだけでなく、イスラム教徒としての国家を超えた連帯に発展し、必ず「血の報復」をするのが彼らの流儀である。イスラム原理主義の掟(おきて)である。

 となれば、米軍のアフガン撤退で、ISによる直接的なテロの脅威が目の前にくるのが中国だ。

 中国軍高官は「米国は無責任だ」と、まったく見事に自分勝手な論理で、バイデン氏の撤退声明を非難した。

 もし、バイデン氏の撤退計画にそのような「深謀遠慮」が潜んでいるとすれば、イスラム国家のなかには手をたたいて喜ぶところもあるだろう。中国はそこまで見抜いているからこそ、平和維持部隊をアフガンに派遣する用意があると発言している。

 ■宮崎正弘(みやざき・まさひろ) 評論家、ジャーナリスト。1946年、金沢市生まれ。早大中退。「日本学生新聞」編集長、貿易会社社長を経て、論壇へ。国際政治、経済の舞台裏を独自の情報で解析する評論やルポルタージュに定評があり、同時に中国ウォッチャーの第一人者として健筆を振るう。著書に『WORLD RESET 2021大暴落にむかう世界』(ビジネス社)、『中国解体 2021 日本人のための脱チャイナ入門』(徳間書店)など多数。

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