藤井棋聖は「すがすがしくて非常におしゃれ」 「装道礼法きもの学院」副学院長が絶賛

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青い羽織に淡い緑の着物。藤井棋聖の和装に絶賛の声が上がっている
青い羽織に淡い緑の着物。藤井棋聖の和装に絶賛の声が上がっている

将棋の藤井聡太棋聖(18)=王位=が、前棋聖の渡辺明三冠(37)=名人・棋王・王将=に先勝した「第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)第1局(千葉県木更津市)から一夜明けた7日、藤井棋聖の爽やかな和装に注目が集まっている。「装道礼法きもの学院」の山中緑副学院長(74)は「すがすがしく、非常におしゃれ」と、その着こなしを絶賛した。

開幕局で最強挑戦者に完勝した藤井棋聖。強さと同時に注目を集めたのは、青のグラデーションが鮮やかな「藍のぼかし」の羽織。ネット上では「目を奪われた」「ほれぼれする」と興奮気味の投稿が相次いだ。

「若々しくてきれい。すがすがしくて非常におしゃれな組み合わせでした」。東京、大阪など全国各地で着付けや礼儀作法などを教える「装道礼法きもの学院」の山中副学院長もそう絶賛。「特に藍を選んだことに感心しました」とうなずく。

現在は旧暦の5月にあたり「皐月(5月)は、早乙女たちが藍の絣(かすり)を着て田植えに励んだ季節」。全国に自生する藍は英語で「ジャパン・ブルー」。今の時期にぴったりで、爽やかな選択だという。

着物は薄い緑の「御召(おめし)」だった。江戸時代、徳川11代将軍の家斉公が好んだことで、その名が生まれた絹の生地。「王者にふさわしい格を持ったお着物といえるのではないでしょうか」と説明する。

渡辺三冠の和装にも、山中氏は目を見張った。緑の絹の羽織と薄い灰色の「塩沢」の着物。新潟県南魚沼市で織られ、結城、大島とともに「日本三大紬」とされる逸品。渡辺三冠が着ていたのは「蚊絣(かがすり)」と呼ばれ、非常に細かい十字形の絣。「熟練した職人しか織ることができず、『塩沢』となれば持っている方も限られる大変なお着物です」。

山中氏は「どちらも個性が出ていて、甲乙つけがたい。次局も大変楽しみです」。和装対決は五分五分と判定した。

藤井棋聖は着付けを習得中だ。師匠の杉本昌隆八段(52)によると、タイトル戦の食事の際に着物をいったん脱ぐ棋士が少なくない。藤井棋聖も昨年までは脱いでいたそうで、「自分のペースで着ることができればリラックスできる。タイトルホルダーとしての自覚でしょう」。

棋聖戦に続き今月下旬には王位の防衛戦に臨む。和装は番勝負に臨む棋士の正装。着こなしを磨くのは、さらに多くのタイトルを獲得するという意思表明にほかならない。(丸山汎)

「あさりのカレー」一般メニューに 今週末にも登場

開幕局で藤井棋聖が昼食での勝負めしに選んだ「木更津名物 あさりのカレー(サラダ付き)」が、対局会場となった「龍宮城スパホテル三日月」(千葉県木更津市)の一般メニューになる。中村一英支配人は「問い合わせが多く、早ければ今週末から記念メニューとして提供したい」。ホテル内の「喫茶 四季彩」で以前から提供していたが、具はあさりだけ。棋聖戦のための特別メニューとして、あさりのだしの取り方を変え、さつまいもやズッキーニなどの野菜も加えてアレンジした逸品。価格は未定。