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青森ねぶた祭、2年連続中止へ 県の感染対策指針が〝決定打〟

産経ニュース
令和元年の青森ねぶた祭。「ハネト」と呼ばれる踊り手とともに大型ねぶたが青森の街を練り歩いた=元年8月2日、青森市(鴨川一也撮影)
令和元年の青森ねぶた祭。「ハネト」と呼ばれる踊り手とともに大型ねぶたが青森の街を練り歩いた=元年8月2日、青森市(鴨川一也撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、今夏の「青森ねぶた祭」(8月2~7日)の中止の方針が決まった。ねぶた祭は毎年300万人近い観光客が訪れる東北を代表する祭りだが、昨年はコロナ禍で史上初めて中止に追い込まれ、これで2年連続中止の見通しになった。関係者は、最大限の感染防止対策を施して開催に向けて準備を進めていたが、青森県内での感染拡大に歯止めがかからない現状を踏まえ、苦渋の決断となった。

相次ぐクラスター

青森市民にとってねぶた祭は、長く厳しい冬を乗り越える〝元気の源〟であると同時に、地域経済に与えるインパクトも大きい。平成19年に日本銀行青森支店が試算したねぶた祭の経済波及効果は約238億円にも上る。さらに、青森銀行のコンサルティング会社「あおもり創生パートナーズ」によると、昨夏のねぶた祭と昨春の「弘前さくらまつり」の中止による県内の経済的損失は約575億2千万円に上るとする試算をまとめた。昨年の県内の夏祭り中止が多方面にさまざまな影響を及ぼしたことは否めない。

このため、青森観光コンベンション協会、市、青森商工会議所で組織する祭りの実行委員会(奈良秀則委員長)は、2年連続での中止を回避すべく、これまで自由に参加できた「ハネト」と呼ばれる踊り手を運行団体の関係者のみに限定、有料観覧席数も1日当たり1万1500席から8500席に減らすなどの感染防止対策を打ち出し、開催を目指してきた。

しかし、弘前ねぷたまつりや五所川原市の「五所川原立佞武多(たちねぷた)」など、他の主要な夏祭りが中止となり、ねぶた祭の可否が衆目を集めていた。こうした中、中止方針の〝決定打〟となったのが、県がイベントや行事などに関してガイドラインを策定し、万全の感染防止対策が取れない場合、中止を含めて検討するよう求めていることや、県内で連日のように相次いで発生しているクラスター(感染者集団)だ。

病床の逼迫(ひっぱく)具合を示す国の指標で2番目に深刻な「ステージ3」(感染急増段階)の状態が続き、県の感染症対策コーディネーターも「人流の増加につながるようなイベントは中止が望ましい」などとする見解を発表。奈良委員長も中止方針の理由として「昨年の今頃より青森市内は感染者が広がっており、県のガイドラインも相当ハードルが高い」と言及。ねぶた祭だけが特別扱いされるはずもなく〝外堀〟が埋まる形で実行委が取るべき選択肢は、一つしか残されていなかった。

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