社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」の創立メンバーで、現在はソロのお笑い芸人として活躍する松元ヒロ(68)が3日、東京・紀伊國屋ホールで単独ライブ「ひとり立ち」の初日を迎えた。コロナ禍対応で客席を減らした満員の300人を前に、政治風刺トークやパントマイムを披露。「加藤官房長官は落語を好きと言っておきながら、寄席を『よせき』と言った。確かに漢字はそう読めますけどね」と切り出した後、麻生副総理の口調をまねて「私のお株を取りやがって。漢字は読めないけど、感じは悪い私です」などと強烈な毒舌で爆笑をさらった。
さらに、海外でいま注目される人物の評伝などを面白おかしく披露。知的でユーモアあふれる口ぶりと独特の動きで約1時間45分、ほぼノンストップで松元ワールドを創り上げ、「やっぱり生は楽しいなあ」と久々のライブに観客と一体となって喜びを爆発させた。6月6日まで。
なお、松元にスポットを当て鹿児島テレビ放送が制作したドキュメンタリー「テレビで会えない芸人」が前日の2日、優秀な番組に贈られる第58回ギャラクシー賞の優秀賞作品に選ばれたばかり。松元は「私は特に(贈賞式に)呼ばれなかったんですけど、うれしかったですね」と顔をほころばせた。