米国のシャーマン国務副長官は2日、訪問先のタイ・バンコクで電話記者会見し、バイデン大統領が5月に朝鮮半島問題の専門家で国務次官補代行を務めていたソン・キム氏を北朝鮮担当特使に起用したことに関して「北朝鮮と対話する用意があり、準備ができているというシグナルだ」と述べた。
シャーマン氏は、バイデン政権が北朝鮮問題への対応で日本や韓国などと連携していることを説明し、「朝鮮半島の非核化という最終目的に向かって前進するために取り組む」と強調。「北朝鮮が対話を始めることを望んでいる」と語り、非核化に向けた米朝協議の再開に意欲を示した。
バイデン氏は5月21日にワシントンで行った米韓首脳会談に合わせてキム氏の北朝鮮担当特使への起用を発表し、北朝鮮問題への取り組みを本格化させる意向を示していた。(坂本一之)