北海道内で国道を中心に道路工事が盛んに行われている。冬季に傷んだ路面補修が主だが、実は北海道の道路は穴が空きやすくなったという事情がある。国道の8割が整備から30年以上経過したうえに、地球温暖化の影響が加わっているという。北国ならではの道路事情を探った。
融雪期の気温差が原因
北海道では春先からいまの季節にかけて、交通量の多い幹線道路でも、走行中に大きな衝撃を感じるほどの路面陥没に出くわすことがある。損傷の主な原因は融雪期の気温差。国立研究開発法人寒地土木研究所(札幌市)の丸山記美雄上席研究員によると、水分と温度変化が原因でアスファルトの路面に小さなひび割れが発生し、車の往来による衝撃が加わることで損傷部分が拡大するという。
一般的なアスファルト路面は表層、基層、上層路盤の3層構造。冬の北海道では基本的に路面は凍結し、厳冬期であれば日中でも氷点下。アスファルトの各層も凍ったまま安定している。
ところが融雪期になると、日中の気温上昇で道路に積もった氷や雪が溶け、水になる。水はアスファルトの微細なひび割れに流入。その後、氷点下になると、ひび割れの隙間で水が凍結し膨張する。水は氷になると体積が約10%増える。膨張によってアスファルトに氷の楔を打ち込む形になり、ひび割れをさらに拡大。この工程が繰り返されることで、ひび割れが徐々に広がり「ポットホール」と呼ばれる状態になるという。
ポットホールの多くは厚さ約3センチから5センチの表層部分が徐々にひび割れたものだ。丸山氏は「往来の状況によっては大きく穴が広がり、通行中の車のタイヤがパンクしたり、ホイールを傷つけてしまったりすることもある」という。