(アストロズ8-11パドレス、29日、ヒューストン)米大リーグ、パドレスの“374億円男”フェルナンド・タティス・ジュニア内野手(22)が3点ビハインドの九回2死から、起死回生の一発となる同点15号3ランを放った。試合はそのまま延長に突入し十一回、パドレスが11-8で勝利した。同試合はダルビッシュ有投手(34)が先発し、5回4安打5失点(自責点4、4四死球、5三振)で、勝敗はつかなった。
“374億円男”の豪快な一振りがダルビッシュの黒星を消して、チームに勝利を呼び込んだ。3点ビハインドの九回表2死二、三塁。打席に入ったのはこの日、ノーヒット3三振と精彩を欠いていたタティス・ジュニア。カウント1-0から相手クローザー、プレスリーのストレートに対しバットを出した打球は一塁側のファウルゾーンに高く上がるフライとなり、ゲームセットか・・・と思われた次の瞬間、アストロズの一塁手・ジョーンズが打球の憶測を誤って体勢を崩して捕球に失敗。マウンドのプレスリーはため息をつくしかなかった。
息を吹き返したタティス・ジュニアは、次の3球目、内角高めに来た95マイル(約153キロ)のストレートを強振。打った瞬間ホームランとわかる豪快な一発は、左翼スタンドの看板に直撃する同点3ラン弾となった。打席から動かずその打球をしばらく見守ったタティス・ジュニアは、悠々とダイヤモンドを回ると、雄叫びを上げてチームメートらと喜びを分かち合った。MLB公式サイトはその一発を「それが彼がスーパースターである理由」との見出しで、トップニュースで速報した。
ドミニカ出身のタティス・ジュニアは、2016年にトレードでパドレスに移籍。今季新たに14年総額3億4000万ドル(約374億円)の超大型契約を結んだ。