与党で歳費返還議論 「政治とカネ」批判に焦り、法改正には難題も

産経ニュース
自民党の岸田文雄前政調会長(永原慎吾撮影)
自民党の岸田文雄前政調会長(永原慎吾撮影)

与党内で、公職選挙法違反で当選無効となった国会議員の歳費を返還できるようにする歳費法改正に向けた議論が始まった。「政治とカネ」が争点となった4月の参院広島選挙区再選挙で自民党候補が惨敗したこともあり、6月16日に会期末を迎える今国会中の法改正を目指す動きもある。ただ、歳費支給を保障する憲法との整合性など課題もあり、早期の法案成立には悲観的な声も強い。

「政治の信頼回復という観点から与野党で議論し、早く結果を出すことが大事だ」

自民の岸田文雄前政調会長は20日、都内で記者団に、歳費法改正の必要性をこう強調した。岸田氏が陣頭指揮を執った広島の再選挙は、令和元年の参院選をめぐる公選法違反事件で有罪が確定した河井案里元参院議員(自民離党)の当選無効がきっかけで、自民候補に逆風が吹き続けたためだ。

選挙戦では、河井氏に議員辞職するまで約4900万円もの歳費が支給されていたことも批判を浴びた。岸田氏は今月12日に二階俊博幹事長に早期の法改正を要請しており、党はプロジェクトチームを設置する方針だ。

公明党も法改正の議論を急ぐ。「政治とカネ」をめぐる逆風が、次期衆院選で広島3区に転じる斉藤鉄夫副代表=比例中国ブロック=にも直撃しかねないからだ。公明幹部は「有権者の目は予想以上に厳しい」と気を引き締める。

ただ、法改正にはいくつかの壁が立ちはだかる。逮捕後に歳費の支給を停止すれば、「国庫から相当額の歳費を受ける」と規定する憲法49条に抵触しかねない。自主返納させるとしても、公選法が禁じる寄付行為にあたる可能性が生じる。

オレンジ共済組合事件で逮捕されながら約1億6000万円の歳費や期末手当(ボーナス)を受領し続けた友部達夫元参院議員のケースなど、議員の不祥事のたびに歳費返還は問題となってきたが、いずれも立ち消えとなってきた。公明が今月20日に開いた会議でも結論は出ず、返還の仕組みをつくるとの方向性の確認にとどまった。

自民内には「歳費のことをうやむやにすれば必ず衆院選につけが回る」(閣僚経験者)との声もある。ただ、東京都議選(7月4日投開票)の告示を6月25日に控えていることもあり、同月16日までの国会会期の延長は困難との見方が強い。自民幹部は「今国会(で法改正)は難しいのではないか」と厳しい表情で語った。(永原慎吾、力武崇樹)

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