保管容易も血栓報告
アストラゼネカ製は新型コロナの遺伝子の一部を「運び屋役」の別のウイルスに組み込んで、細胞内に送り込むのが特徴。有効性は76%と他の2つより低いが、季節性のインフルエンザワクチンに比べると高い。4~12週間の間隔で2回の接種が必要だ。保管は2~8度の冷蔵庫で6カ月間可能で、国内で生産できるのも利点として大きい。
一方、海外ではまれな副反応として、血小板の減少を伴う血栓による重症例や死亡例が報告され、若年層を中心に使用を見合わせる国が相次いでいる。
日本政府はアストラゼネカ製の使い方を明らかにしていないが、森内氏は「感染流行地域や高齢者には接種のメリットが大きいが、新型コロナによる死亡リスクの低い60歳未満、特に20~40代の女性にはすすめられない。日本の感染状況を踏まえれば年齢制限を設けないと受け入れられないのではないか」としている。