主張

ワクチン接種 前例にとらわれぬ態勢を

 米製薬大手ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンが9月末までに日本に追加供給され、16歳以上の全対象者に接種する量が確保できる見通しとなった。

 菅義偉首相が先の訪米時にファイザー社のブーラ最高経営責任者(CEO)との電話会談で実質合意した。

 国民への供給見通しが立ったのは歓迎できる。

 ただし、極めて低い日本のワクチン接種率が直ちに改まるわけではない。日本の接種率は先進国クラブといわれる経済協力開発機構(OECD)加盟国で最低ランクだ。多くの途上国からも後れを取っている。

 その責任は、政治家や厚生労働省にある。ファイザー社は当初から、日本のワクチン交渉に首相や閣僚が登場しないことに不満を抱いていたという。民間や外資を軽く見ていなかったか。国民の命を守る意識を強く持ち、行動に移るべきだった。厚労省が、政治家の交渉も求められていることをきちんと伝えていたかも問われる。

 海外では政治家による交渉が一般的だったとされる。世界に先駆けてワクチンを調達し、人口の57%が接種を終えたイスラエルでは、首相や閣僚が繰り返しファイザー社と交渉を行った。

 調達で安堵(あんど)してはいけない。全力で取り組むべきは接種態勢を万全にすることだ。高齢者への接種が行われたのは、20日までで配送分の3%に満たない。接種態勢への不安を感じさせる数字だ。

 自民党の下村博文政調会長は党会合で、「全ての国民が接種するのに来年春ぐらいまでかかるかもしれない」と述べたが、このような遅れは許されない。

 16歳以上の約1億1千万人に迅速かつ確実に接種するのは大変な事業だ。コロナ患者は急増しており、接種のために治療現場にしわ寄せがあってもいけない。

 政府は医師や看護師に認めている接種行為を歯科医師にも拡大する方針だが、集団接種会場でしか認めないのであればおかしい。全国の歯科医院はコンビニエンスストアより多い。その利点を生かせない中途半端な方策では、それだけ接種が遅れてしまう。

 海外では、薬剤師に接種を認めた国もある。政府は接種を急ぎ進めるため、前例や既得権益にとらわれず、あらゆる手立てを講じなければならない。

  1. 英科学誌・ネイチャーが韓国をバッサリ「カネでノーベル賞は買えない」

  2. 長谷川京子が安藤政信と6時間ほぼ裸でシャワー室に… 「反響が楽しみ」

  3. 「ちむどんどん」房子「まさかやー…」の意味、賢三との関係は?「恋人?」「東京の叔母さん?」

  4. ロシア軍に内部混乱か 「終末の日の飛行機」観閲中止の背景 「戦争宣言」踏みとどまるプーチン氏 「空軍内部の反発やボイコットの可能性も」世良氏

  5. 「ちむどんどん」次週予告に和彦の姿なし…落胆するファン続出?「どこ行った宮沢氷魚」